大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

「逃した魚」は、きっと毒入り!?

   

「チャンスの神様には前髪しかない」(Seize the fortune by the forelock)

出会った好機は、その瞬間につかまなければ、
後から後悔しても遅い、と言う意味のことわざです。
 
ちなみに、ギリシャ語でチャンスを意味する「カイロス」という神様が、
前髪は長いのに、後頭部はつるっとはげていることから来たお話だとか。(by wiki)

 

けどね。
わかります?
 
これがベストのチャンスとか?
これを逃したら、次はないとか?
 
起こらなかったことを、
起こせなかったことを、
どんなにシミュレーションしてみたって、
それは結局妄想でしかない。
 
実際、「これぞ千載一遇のチャンス!」と思って、
思いきり乗っかって、
苦しいことに耐えてみたけど、
結局ちっともうまくいかなくて、
反対に酷い目に遭った、なんて話も、後を絶ちません。

 

ならばむしろ、私には、
「起きることにはすべて意味がある」(Everything happens for a reason)
と考える方が、ずっと心地いい。

 

「逃した魚は大きい」とか言うけど、
逃した魚を嘆くばっかりに、
「どーせオレなんか」と、魚を釣るのをやめるから、
そこでゲームオーバーになるだけ。
 
「あいつ、うまくやりやがったなぁ」と、
羨む気持ちだって、痛いほどわかるけど、
それって、「あいつ」にとって、
正しい時に正しいことが起こったに過ぎないのではないか?
 

かつて、チャンスを逃した(と感じられる)のは、
今、自分にチャンスが訪れていないのは、
 
自分がついていないからじゃなく、
むしろ、めっちゃくちゃついていて、
本当に正しいタイミングで最高のご褒美をもらうための、
長い長い伏線なのではないか?
 
ならばむしろ、
起きることのすべてを味わい倒して、
 
そのひとつひとつから学び、
幸福の種をもらい、
いつかその日が来るまで、
思いきりエネルギーとパワーを蓄えておきたい。
 
そんなことを全身で感じている夜です。
 

まだまだいくぜ。

そんな丈夫な自分が好きなのであります。

 

5209278 - cute funny liitle girl show tongue

 - Life, 夢を叶える

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