リズム感が悪いと言われたら「発声を見直す」!
「リズムが悪い」と言われたら、
誰もが真っ先に試みるのは・・・
1.ドンカマやドラムを聞く
2.ベースを聞く
3.リズムのいい人を観察する
4.オリジナルやお手本などがある場合には、それらをよく聞く
5.カラダを動かしたり、クラップをしたりして歌う
・・・などなど。
それでもうまく行かない人は、
誰かに助けを求めるか、
「自分ってリズム感ないんだ」と落ち込むか、
途方に暮れるか・・・。
しかし、です。
もしも、あなたがヴォーカリストなら、
リズム感が悪いと落ち込む前に、
一度、発声を見直してみるべきです。
以前もお話ししたように、
ポピュラー音楽では、
「点」をどこに持ってくるかが非常に大切です。
一般的に「リズム」や「ビート」が重視される場面で、
リズム感が悪いとされるのは、
この「点」があっていないから。
そして、楽器の「点」と、
どんなに一所懸命あわせて歌っているつもりでも、
呼吸がタイミングよく声にならなければ、
「ビート」として声が出る瞬間は常に遅れてしまいます。
たとえば、シンセをストリングスなどの音色で演奏する場合、
どんなにかっちりリズム通りに鍵盤を叩いても、
音の性質上、遅れが発生して、
なんとなくリズムがもたってしまう、というのと似ています。
呼吸のタイミングと発声のタイミングを合わせる。
声を出したいと思った「瞬間」という点を、とらえて、
的確な音程の、よい音色の声が出せるようになるには、
相応な発声訓練が必要なのです。
声帯をきちんと締められない人は、
特に、この「リズムの点」が甘くなりがちです。
「ノドを締めると、声帯に悪い」などという言葉にひるんではいけません。
声帯をしっかり締められないまま声を出す方が、
声帯に余計な空気を通過させることになり、よほど声帯に悪いのです。
しかも、そのままでは、なかなか声量が上がらないため、
無駄に力んでしまい、
さらに、声帯に負担をかけることになりがちです。
声帯をしっかり締めるチカラをつける。
声の立ち上がりをよくする。
リズム感のトレーニングとともに、
ヴォーカリストが必ずしなければならないトレーニングのひとつです。
週末発行予定のメルマガno.129では、リズムをよくするために、発声のタイミングを合わせるのと同じくらい大切な、『ことばの発音』について、お届けします。
バックナンバーも読めますので、興味のある方はぜひ読んでくださいね。
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