音楽業界で「出会い」と「チャンス」をつかむ5つのヒント
音楽の世界で生きていくため、
認められるため、
生き延びるためには、
自分のゴールはどこなのかを見定め、
そこに向かってキャリアを積み上げて行くことが肝要です。
ただ漠然と夢を見て、
目の前にある仕事をこなしているだけで、
望む方向に向かって行かれるほど、
音楽の世界は甘くありません。
ゴールを見据えて行動しない限り、
「出会い」もなければ、「思いがけない展開」もない。
どんなに練習をしても、
どんなに素晴らしいプレイをしていても、
誰かの耳に、目に、触れなければ、
自分のよさは絶対に認められないのです。
音楽の世界で夢をかなえていく人は、
会うべき人を知っています。
だからこそ、
会うべき人に会うための道筋を、
そして、その人に興味を持ってもらうための道筋を、
それはそれは、頭の皮がひりひりするほど考える。
そして、行動するのです。
もちろん、会っただけで、
相手が自分に興味を示してくれるわけではありません。
初対面で、
「私、ヴォーカルやっているんです」と言っただけで、
「へぇ。じゃ、歌ってみて」なんて、
歌を聴いてくれるような物好きはいないものです。
チラシをあげたくらいで、
ライブに来てくれることは滅多にありませんし、
ただCDを渡しても、
それを喜んで聴いてくれるだけの関係性を築いていなければ、
封も開けられずに、捨てられるのがオチです。
じゃあ、どうしたら、
自分に興味を持ってもらえるのか。
今日は『音楽業界で「出会い」と「チャンス」をつかむ5つのヒント』を
いつものように、独断と偏見に基づいて書いてみましょう!
1.人は自分を好きな人を好きになる
心理学の常識です。
人は、打算で近づいてくる人と、
自分を好きだから近づいてくる人の違いに敏感です。
打算だけで自分に近づいてくる人には、
警戒心を抱くだけで、興味は感じないもの。
自分に好意を寄せてくれる人を心憎からず思うのは、
人の常です。
打算だけで誰かに近づこうと思うのは大間違いなのです。
自分に興味を持ってもらいたかったら、
まず、相手に興味を持つ。
これが鉄則です。
2.魅力的な人間になる
人間的な魅力は、すなわちミュージシャンとしての魅力です。
会っていて不愉快になるような人間と、
仕事をしたいとは誰も思いません。
外見や話し方には、その人の人間性や美意識がでるものです。
年齢に関係なく、魅力的で何度でも会いたくなる人はいるし、
飛び抜けて容姿がよくなくても、
キャラクターが立っている、面白い人はいるものです。
勇気を出して、どんどん人の中に飛び込んでいくことで、
人間性は磨かれるもの。
自分を高める努力を続ける人に、人は惹き付けられるのです。
3.あきらめない
「人はその人に7回接触すると、相手を信頼する」
という理論があります。
「新入社員の頃、自分自身にも、
自分の売り込みたいアーティストにも、
全く興味を示してくれないレコード屋の店主がいたんだ。
それでも、なんでも、そこにCDのコーナーつくって欲しいから、
毎朝、開店前にその店の前の掃き掃除をして、
お店開けるの手伝ってたら、向こうが根負けしたんだよね。」
熱意ある行動で、そのアーティストをブレイクに導いたという、
某レコード会社のディレクターさんのお話です。
う〜ん。すごい。
さまざまなバンドのライブに、
(もちろん入場料を支払って)足繁く通い、
毎回打ち上げにも顔を出すうちに、ご縁をもらって、
メジャーバンドのギターリストに抜擢されたという人もいました。
先輩バンドのライブと聞けば、
毎回会場に出向き、ボランティアで手伝いをする、
なんならツアー先まで自費で出向いて手伝う・・・
という、けなげな行動がミュージシャンたちに愛され、
一気に売れっ子になったという若手もいました。
人間関係はGive & Take。
相手から受け取れるものにばかりフォーカスするのではなく、
相手に与えられるものは何かを考える。
いい関係性はそこから生まれるのです。
4.その「瞬間」をとらえる
出会いを積み上げていくと、チャンスはいきなり来ます。
突然、思いがけない人を紹介してもらえたり、
たまたまそこにいた、別の人の目にとまったり・・・
とにもかくにも、「その瞬間」を逃してはいけません。
もじもじせず、怖じ気づかず、
流れが来たら、とりあえず乗る。
失敗を恐れない勇気を持つ。
わからないなら、飛び込んでから悩む。
自分さえしっかりしていれば、
「取り返しのつかないこと」なんて、
滅多に起こらないものです。
5.常に、準備する
さて。これが、実に、一番大切なこと。
チャンスは、1回しか来ません。
誰かが自分に興味を持ってくれたら、
その瞬間に自分をアピールできるかどうかが勝負です。
そこで十人並みの歌を歌えば、
十人並みのプレイをすれば、
その人の記憶に残ることはできません。
たった1曲。
3分しか相手が自分の演奏を、歌を、聴いてくれないとしたら。
その時、自分は何を歌うのか。
何を弾くのか。
はたまた、どのデモを聞いてもらうのか。
圧倒的な印象を植え付けられる、
しかも自分の個性や「売り」を100%表現できる曲を、
どんなときも準備しておきましょう。
いかがでしょう?
出会いこそが人生の宝。
「何も起こらない」と、うじうじしている暇があったら、
立ち上がって、出かけましょう。
がんばっても、
なかなかたどり着けないゴールというのは、確かにあります。
しかし、それでも、行動をしなければ、1ミリも前に進めません。
ゴールそのものよりも、
ゴールに向かう、夢をかなえる旅を楽しめるかどうか。
ミュージシャンの適性は、その辺にもありそうです。
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