人は、他人のにおいに「敏感」かつ「不寛容」なもの。
「角の○○さんのご主人、若い頃はカッコよかったのよ。
ハワイアンバンドにいたらしいわよ。」
母がこう言うのを聞いて、子供心に、
ハワイアンバンドって、ずいぶん古くさいことばだなぁと思ったのを、
今でも覚えています。
その他にも、
ロカビリー、
グループサウンズ、
カントリー&ウェスタン、
エレキ・・・
音楽の形態を表すこうしたことばにも、
ある時代を代表するバンドの名前とおなじくらい、
いや、もしかしたらそれ以上に、
時代のにおいが染みついているものです。
この「時代のにおい」というやつは、
他の時代の、他の文化圏の人たちには、
違和感や気恥ずかしさを覚えるようなにおいでも、
その時代を生きた人たちには、
懐かしき、いわば、ホームのにおい。
自分のカラダの根っこにしみついたにおいです。
人は、他人のにおいに敏感かつ不寛容。
そして、自分のにおいにはとことん鈍感かつ、
愛着を覚えるものなのです。
おそらくは、私が身にまとっているに違いない、
ハードロック、
フォークソング、
フュージョン、
テクノ、
ブラコン・・・などのことばたちは、
新しい世代の人たちには、
私にとっての「ハワイアンバンド」や「グループサウンズ」くらいに、
古くさくって、気恥ずかしいに違いないと思うと、
何とも不思議な感覚に襲われます。
時代って、そういうもの。
ルーツってそいういうこと。
抵抗してもはじまらないのですね。
今の時代のにおいは、
次の時代になってみないと感じ取ることはできません。
人がCDすら持たない時代。
インターネットで流れてくる、
無料の情報には、
いったいどんなにおいがあるのでしょう?
Youtubeやitunes,applemusicも、
いつか時代のにおいと共に、
振り返り、語られる時がくるのかもしれません。
その時、時代は一体、どこに進んでいるのでしょう?
においをまとわないことが、
今の若者のにおいであるようにすら感じられる昨今。
後50年くらい長生きして、
無臭の若者たちの未来を、見届けてみたい。
その時代には、もしかして、
「ロック」も時代がぷんぷんにおう、
過去のことばになっているのでしょうか。。。
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