大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

だから、嫌いなものは嫌い!

   

人の価値観はそれぞれです。

高くても、無理しても、
お気に入りのバッグを買いたいわ、という人がいて、

背伸びして高価なバッグに手を伸ばすより、
身の丈に合った、お洒落をしたいという人がいる。

自分に似合うバッグを持っている人より、
高級バッグを持っている人を、
大切に扱うという人もいます。

人のバッグやファッションなんかより、
お財布の中身に興味がある人もいれば、

お金がいくらあっても、
地位や名声がない人を見下す人もいます。

 

 

最後は、何が好きで、何が嫌いか?それに尽きる。

しかし、人には、
「好きか?嫌いか?」ではなく、
他のことを優先させてしまう人もいます。

 

あるもの、ある人を、
自分は大好きなのに、
周囲の人の評価が極端に悪いとき。

心が弱っているときは、人の価値観に流されがちですから、
ついつい、自分の好きなものではなく、
みんなが好きなものを買ってしまう、手に入れてしまう。

反対に、全然好きになれないのに、
自分のオピニオンリーダー的な存在の人にプッシュされて、
思わず買ってしまう。手に入れてしまう。

 

どうしても好きになれない、
近寄りたくない人なのに、

その人に嫌われると損をする、
付き合っておけばなにかと得をする、

そんな損得勘定、そろばん勘定で、
ニコニコと握手を交わし、
付き合い続ける。

 

ここで自分がぐっと我慢をして、
これを、この人を好きなふりをすれば、
みんなが幸せになると信じ、握手を交わす。。。

 

おとなですから、いろいろあります。

 

しかし、ここ数年、
「好き」「嫌い」は、ある種のインスピレーションのようなもので、
そこに近づいてはいけないという、
潜在意識のサインなのではないかと、
考えるようになりました。

この人といると勉強になるから、
この人はいろいろな人脈があるから、などと、
なんだか好きになれない人と、
損得勘定で必死に付き合ったり、

この人を嫌いなのはきっと自分が弱いからだ、
がんばって変われば、
きっともっとこの人を理解できるはずだと、
自分自身を奮いたたせたり。

そうやって関わった人から、
信じられないくらい酷い目に遭わされたり、
あり得ない侮辱を受けたり
いわれなく罵倒されたり。。。

 

人間長くやってますし、
日頃はみなさんに、そこそこ大切にしていただいているので、
私でもそれなりに凹みます。
いや、相当へこたれそうにもなります。

しかし、結局、自業自得。
すべてインスピレーションを無視したからこそ、
招いてしまったことです。

 

 

インスピレーションは、
どこかから送られてくるサイン。

 

だから、好きを徹底的に極めることとおなじくらい、
「嫌いなものは嫌い」ときっぱり断ち切ることが、
ものすごく、ものすごく大切なのだ。

 

嫌いことや、嫌いな人にエネルギーを使うことを
時間の無駄という。

 

結局、好きなことでしか人は幸せになれないんですね。

◆コアでマニアックなネタを中心に不定期にお届けしているヴォイトレ・マガジン『声出していこうっ!me.』。購読はこちらから。

 - Life

  関連記事

「いいね」が消えた日。

他人の評価なんか気にするな。 自分で自分をどう思うかが大切なんだ。 数字のゲーム …

「自分が嫌い」の爆発的エネルギー

思うように行かないことは、いつだってあります。 自分が望むような方向に人生が流れ …

「あと一周」のベルが、まだ聞こえない。

出版に向けラストスパートに入りました。 え?まだスパートかけるの?という街の声が …

ネガティブ・スパイラルを抜け出す。

私たちが日常的に心の中で繰り返していることばが、 自らのセルフイメージをつくり、 …

臨界点を突破する

「どんなに練習しても、高い声が出ない」 「毎日ボイトレしているのに、声量が上がっ …

ビジョンとチームワークが作品力になる。

お城や寺院、教会などのような歴史的建築物や、 アイディアとエンタテインメントが詰 …

「美しき手順」を持つものに、運命の女神は微笑むのだ。

「はじめて日本に行って、 お店でちょっとしたおみやげを買ったとき、 本当にびっく …

「戦略とは何をやらないかを決めること」

「戦略とは何をやらないかを決めること」。 ビジネスの世界で、よく言われることばで …

寝かしても、修正しても、ダメなアイディアはダメである。

ブログの更新が滞っている時は、 たいがい、Upしようとした記事を途中でボツにして …

うるさぁあああいっ!

数件先に、小さな公園があるせいか、 それとも、徒歩3分ほどのところに小学校がある …