大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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才能ってなんだ?

      2017/11/08

こどもの頃から、カラダをつかって表現したり、
スポーツで才能を発揮したりしている人に、
異様にあこがれがありました。

バレーボールやテニスはもちろん、
バレエ、体操、フィギュアスケート、
なんなら忍者まで、

全身をつかって、華麗にプレイをする、舞い踊る、
そんなことに心の底から憧れて、
いつか、自分もあんな風に、
カラダを動かせるようになってみたいと、

ひとり、風船を使ってバレーボールの壁打ちの練習や、
鏡の前でバレエのまねごとや、
プールの中で体操や忍者のまねごとをしては、
なんちゃって選手、なんちゃってバレリーナを楽しんでいました。

ならば、さぞかし中学高校時代は、
運動部で鳴らしたでしょうと思われるでしょうが、
結局、私、ただの一度も、
運動部というものに所属したことがありません。

 

何年経っても、いくつになっても、
バレーボールはお昼休みに丸くなって打ち合いをする程度、
バレエは自宅でバレエエクササイズをこっそりやる程度、
体操も、フィギュアスケートも、
テレビを見ては、なんちゃってポーズをマネする程度。。。

ずぅ〜っと
「いつかあんな風にカラダを動かせるようになってみたい」
と、憧れたまま、おそらく死んで行くのでしょう。

 

では、何故はじめようともしなかったのか。

実は、自分でも、不思議で仕方がありません。

 

もしかして、自分には、バレエの才能があったかも。
体操の才能や、フィギュアの才能があったかも。。

でも、はじめなかったから、それが目覚めなかったのかも。
実際の私自身の絶望的な運動神経を持ってすれば、
実に、素敵な空想なわけなのですが。
 
やってみなかったのだから、
本当のところはわかりようがありません。

 

そんなことを考えはじめれば、

世の中には、フィギュアスケートをやらせたら、
実は天才的に才能があったのに、
灼熱の国に生まれたとか、
財政的な事情に恵まれなかったとか、
スケートなんて見たことも聞いたこともなかったとか、
そんな理由で、スケートをはじめなかったがために、
その才能を開花させずに終わってしまった人が、
実は無数にいるのではないか。

と、いうところまで、思いは膨らみます。

ギターを弾かせたら、とんでもなく天才的なプレイヤーになれたはずなのに、ギターというものを知らない環境で生まれ育ったがために、その才能を開花させるチャンスがなかったという人だっていたかも知れません。

 

しかしね。

 

起こらなかったことは、
起こったこととおなじくらいすべて正しい。

 

出会わなかった。
はじめなかった。
環境が整わなかった。

それもすべて含めて、自分の人生。

そこにはきっと必然的な理由があって。

 

だからこそ、

出会ったこと、
はじめたこと、
はじめられる環境にいたことを、
心から一所懸命やるしかないのだなぁと。

 

でもって、来世は絶対、
バレエか体操かフィギュアスケートをやろうと、
心に誓うのです。

 

 

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