「好き」を極める。
2018/08/13
「好き」にもいろいろあります。
なんとなく好き。
どちらかと言えば好き。
結構好き。
嫌いじゃない。
というレベルの人たちから、
すごく好き。
大好き。
好きで好きでたまらない。
とんでもなく好き。
ないと生きられないくらい好き。。。
という人たちまで。
「音楽が好き」にも、
どのくらい好きなのか、
どう好きなのか、
音楽の何が好きなのか・・・
それはそれはさまざまな想いやレベルがあって、
この「好き」というニュアンスの違いから、
苦しんだり、もめたり、感動したりしてきました。
どのくらい好きかを言語化することにはあまり意味はありません。
自分自身、
好きだと思い込んでいる場合や、
本当の気持ちに気づかない場合、
好きになろうと演出している場合などもあって、
これがコミュニケーションをさらに面倒なものにしてしまいます。
結局、「行動」。
「好き」も「やりたい」もこれに尽きるのです。
家の近くに5〜6年前にオープンしたカレー店があります。
オープン当初、物珍しさでジェフ夫さんと出かけ、
その小さな店のカウンターに座りました。
話を聞くと、
オーナーは元々別の業界でバリバリ働いていたクリエイターの方。
「カレーが好きだったんですよ。」
好きだから、いろんなお店を食べ歩いた。
食べあるくうちに、自分でもつくってみたくなった。
この辺までは、よくあるカレー好きのお話。
しかし、彼の「好き」は、それでは満足しません。
「だんだんカレーの奥深さにハマりまして。」
ありとあらゆるスパイスを手に入れて、
配合を変えて、独自のカレーレシピを開発してしまうのです。
「友達に振る舞うと、
あんまり美味しいって言われるもので、いい気になって」
会社を辞め、お店をつくってしまいます。
この時点で、
このオーナーの「好き」が
尋常じゃないことに気づいたであろう周囲。
反対した人も、
思いとどまらせようとした人も、
呆れた人も、いたでしょう。
しかし、本気で、とことん好きな人には、
そんな周囲のノイズは耳に入りません。
好き。
やりたい。
実際、どこでも味わったことのないような、
不思議な味のカレーは、一度食べるとくせになる、
魅力に満ちあふれていました。
現在では開店前から長い行列ができる盛況ぶり。
そしてあっという間に売り切れてしまいます。
開店当初、あんなに通ったのに、
最近は滅多に私たちの口に入ることはなくなりました。(やれやれ)
これが、本当に「好き」「やりたい」ということなのではないか?
もっと自主的にがんばらなくちゃ。
もっと真剣にならなくちゃ。
もっと工夫しなくちゃ。。。
そんな風に人に言われるということは、
結局、それほど好きじゃない、
それほどやりたくない、ということ。
好きになっちゃいけないとわかっていようが、
まわりに反対されて羽交い締めにされようが、
「好き」が実ろうが、実るまいが、
突っ走らずにいられないのが、
本当の本当に「好き」ということ。
あなたが本当に好きなこと、
やりたいことは、なんですか?
関連記事
-
-
音楽が人と人とを繋ぐのだ
コロナ(COVID-19)に翻弄されていた3年間は、時間の感覚が分断され、人と人 …
-
-
「変わってる」って、なんだよ?
自分は何に、どんなことに、反応する体質なのか。 自分のアンテナは何に反応し、どん …
-
-
自分の「本気」が試されるとき
このブログを通して、ポジティブシンカーで、 挫折知らずのような印象を与えているか …
-
-
「なに、夢みたいなこと言ってるの!?」
何年か前。 知人の家に幾人かの人と集い、 他愛もない話をしていたときのこと。 誰 …
-
-
「生みの苦しみ」
作品をつくり出すことは、非常に苦しい作業です。 例え …
-
-
結果が見えなくても、愚直に続ける勇気
たくさんのミュージシャンやアーティストたちを見て来て、いつも思うこと。 結局、近 …
-
-
幸せと。寂しさと。そして嫉妬もちょびっと。
自分の仕事の評価を何で計るか? 稼いでいる金額? メディアで取り上げられた数? …
-
-
一生ヴォイストレーナーのいらない人になる。
「歌なんか、人にならうもんじゃないだろう。」 そんなことばをどれだけ言われてきた …
-
-
80sを語ったっていいと思う
少し前、学生に「最近どんなの聞いてるの?」と質問したら、 「僕、結構古い音楽が好 …
-
-
「やらない」技術!
先々週の日曜日から、半月足らず。 あまりにもめまぐるしくて、思ったように動画編集 …

