「自分が嫌い」の爆発的エネルギー
思うように行かないことは、いつだってあります。
自分が望むような方向に人生が流れて行かなくて、
一体なんでなんだろう?
どうすればいいんだろう?と途方に暮れることだって、
数限りなくある。
やがて自分自身が無価値なものに思えたり、
他人と自分を引き比べて、
「この人に起こることが、なぜ自分には起きないんだろう」
と落ち込んでみたり。
凡庸で、退屈で、魅力のない自分自身に、
ウンザリして、
自己嫌悪に陥って、
もう、何もかもをやめてしまいたくなるときだってあります。
少し前、某アーティスト、Tちゃんのようすを見ていて、
ずっと気になっていたことを聞いてみました。
「Tちゃんって、もしかして、自分のことが嫌いなの?」
若者の間で人気のある、
露出も多いシンガーソングライターです。
声も楽曲も素晴らしいし、
テレビ映えのする美人顔の子です。
あんなルックスや才能があったら、
誰だってものすごくいい気になるに決まってるのに、
彼女は、こう答えました。
「はい。自分、イヤです。居場所がないんです。」
「自分が嫌い」と思うほど不幸なことはありません。
もがいたって、苦しんだって、
自分から逃れられるすべはないからです。
逃げ出したい、他の人になりたいと思うほどに、
自分自身の存在は、自分の中で大きくなって、
自分の嫌いなところがどんどんクローズアップされて、
居ても立ってもいられなくなる。
死にたくなることだってある。
でもね。
そんな、どうにもならない、
思い通りに行かない状態だからこそ、
とんでもないエネルギーが生まれるのではないか?
だって、苦しいから、
だって、居ても立ってもいられないから、
もがく。
自分自身を変えたくて、
ただただがむしゃらに行動する。
自分が自分であることから逃れたくて、
ありとあらゆることを吸収する。
そこに、爆発的なエネルギーが生まれるのではないのか?
Tちゃんの歌が圧倒的なのは、
どちらかといえば物静かな彼女の
「自分が嫌いエネルギー」の爆発なのではないか?
私自身、若かりし頃は、
音楽なんかいらなくなるくらい、
自分自身を好きになりたいと、ずっと思っていました。
音楽がなければ生きられない、
居場所も生きる意味もない、
そんな無価値な自分自身を、
誰か変えてくれ〜!
ここから救い出してくれ〜!と
叫んでいたような時期もありました。
しかし、です。
私が自分自身を大好きでたまらなかったら、
きっとなんにもがんばらない、
1ミリも成長しない人生を過ごしたに違いありません。
そして、情熱的に歌ったり、
音楽を生み出したり、
ことばを紡いだり、
ビジネスを立ち上げたり、というエネルギーのある人たちを、
どこかで羨ましいなぁと、思ったかもしれません。
人生に起きることはすべて正しい。
あんなに大嫌いだった自分自身を、
ここまで好きになれるまでがんばれたことを、
まずは誉めてやりたい。
それと同時に、
まだまだ納得しきれない、
フラストレーションを抱き続けている自分自身に、
「これでいいのだ」と言ってあげたい。
いつだって、若者に教わることはたくさんあります。
「100回歌っても同じ音が出せるようになるためのtipsシリーズ」連載中。
バックナンバーも読めますので是非。ご登録はこちらから。
関連記事
-
-
テクノロジーってどうやねん?
PCを使いこなせないと、人との情報のやり取りが非常に難しい時代になってきました。 …
-
-
時間の密度を高める集中のコツとツボ
作品をつくりあげるとき、 制作現場で、 そして、トレーニング、練習、リハーサルで …
-
-
「わかることばで教えてください!」
音楽業界に長くいるほど、 どこまでが専門用語で、どこからが一般のことばか、 これ …
-
-
死ぬほどしんどくなるくらい、やりたいこと。
音楽の道って、なんて苦しいんだろうって、 思っている人、たくさんいますよね? 歌 …
-
-
年齢を重ねることは「変化」であって「劣化」ではない。
「今さら」、「この年で」、などとということばを聞くたびに、 本当にいらっとします …
-
-
「ブログ」って、すごいんだなぁ。。。というお話。
「MISUMIさん、ブログ、読んでますよ!」 以前から知っている人 …
-
-
無価値感になんか負けないっ!
20代の終わりの頃、 洋楽コンプレックス、英語コンプレックスを払拭するために、 …
-
-
“Be present.” (今、この瞬間を味わって)
昨夜、往年のセクスィー男優リチャード・ギア主演の、 『嘘はフィクサーのはじまり』 …
-
-
人生のベストタイミングは「やりたい」「やらなくちゃ」と、ひらめいた時
“Never too late”は私の信条のひとつでもあ …
-
-
それでも私は行かねばならぬ。
意味なんかない。 意義だってない。 誰かのために、というわけではない。 自分のた …

