大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

出会いの数だけ別れがある

      2017/10/10

音楽はたくさんの出会いをくれます。

音楽はひとりではできないから。

一緒に演奏する仲間。
共に歩んでくれるスタッフ。
そして聴いてくれるオーディエンスがいて、はじめて成立するものだから。

よい人間関係を構築できることは、よい音楽家の条件でもあります。

一人の音楽家は、一生の間にどれだけの人と関わるのでしょう。

人と関わると言うことは少なからず、その人に影響を与えるということ。
それは、とりもなおさず、世の中に影響を与えることでもあります。

ときに、作品という形で、
ときに、関わった人たちへのことばや、思い出として。

どれだけたくさんの遺産を残してゆけるか。

それが、音楽家の生きた証となるのでしょう。

昨日、敬愛する女性シンガー、そして、素晴らしき指導者である、
小島恵理さんが亡くなりました。

最後の最後まで、音楽家として、パフォーマーとして、
最高の生き様を魅せてくれた恵理さん。

多くの人の心に、数限りない遺産を残して、逝ってしまいました。

 

出会いの数だけ別れがある。

たくさんの出会いのおかげで今、ここにこうしていられるからこそ、
遺してもらったたくさんのものを大切に、
自分自身の役割を果たしていかなければと思うのです。

それが、音楽家としての自分の使命であるから。

R.I.P.

18688324_s

 - Life, 音楽

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


  関連記事

「初めて」の恐怖を克服する

初めて出かける場所。 初めて会う人。 初めて挑戦すること。 人間は「初めて」にワ …

「こちとら何年やってると思ってんのよ!」

「こちとら何年やってると思ってんだっ!?」 誰かに自分の専門分野を誉められた時に …

「これでいいのだ」ってとこまで追い込んだら「それでいいのだ」。

ひとつのことにのめり込んで、 のめり込みすぎて出口が見えなくて、 苦しくて仕方が …

音楽を「職業」にしないという選択

若い頃から音楽を志して、寝る間も惜しんで練習や創作、 ライブ活動に打ち込んで来た …

前進し続ける人に共通のキーワード

「もう」は「まだ」なり。「まだ」は「もう」なり。 私の文章によく登場するので、最 …

接客が嫌いなら客商売はやめたまえ。

「接客が嫌いなのに客商売をやっている」という、 意味不明な人に、時々出会います。 …

「人前で歌うとき」の理想的な状態

人前で歌うとき、パフォーマンスするときに、 重要だと考えていることは3つあります …

「ブログ」って、すごいんだなぁ。。。というお話。

「MISUMIさん、ブログ、読んでますよ!」   以前から知っている人 …

変化することは人間らしさ、自分らしさの一部

すべては、時と共に変化します。 変化しないものは、死んでいるもの。 後は腐敗する …

迷ったら「続ける」、迷ったら「始める」

「今の仕事を続けていても、なんにもならないんじゃないか?」 「この人間関係を続け …