大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

成長痛を抱えて走れ。

   

今年前半は、
とにかくいろんなことが重なって、
頭の中がパツパツな状態が続いていました。

自分自身のあり方や、MTLのこれから。
果たすべきミッション。

悩みながら、溺れそうになりながら、
必死に進んでいる最中に、
私のことをよく知らないはずの人に
頭ごなしの全否定のことばを浴びせられ、
なかなか立ち直れない自分自身の弱さにウンザリしたり。

さまざまな方からの愛あるアドバイスや、
心からためになる教えをいただくほどに、
消化しきれず、迷って、寄り道して、
どんどん自分のコアを見失っているような感覚にとらわれたり。

チャレンジすることに無駄はないし、
トライしてきたことにはひとつも後悔はないけれど、

なんというか・・・

回し車を回すハツカネズミのような、
無力で、だっさい、
文字通り空回りの自分自身。

レッスンやライブ、ワークショップで、
人前でお話したり、歌ったりしているときは、
強気で、エネルギーと自信があふれるのを感じるくせに、

ひとりになると、
ちっぽけな、イケてない自分と向き合って、

やたら本を読んだり、
ノートを書いたり、
ときに、現実逃避に走ったり。

結構苦しかった上半期。

しかしです。

こういうのを成長痛と言うのだなと、感じるわけです。

年を取るほどに、
人のことばが耳に入らなくなってゆきます。

あきらめたり、達観したり、
自分はこういうものと決めつけたり。

情報からも耳を閉ざして、
成長することを拒んでしまう。

だって、感受性を高めた状態でいると、苦しいからです。

素直に人のことばに耳を貸すほどに、
自分自身の限られた(と思い込んでいる)時間や能力を思い、
無力感を感じるからです。

もがいてなんになる?
可能性なんて、もうとっくに使い果たしてるでしょ?
先は見えてるのに、今さらなにがんばるの?

そんな風に悩んだり、苦しんだりするのは、
若者のすること、と思いたいのかもしれません。

それが平和なら、それでいい。
今が幸せなら、もちろん、それでいい。

 

でもね。

生きている限り、人は変化し続けます。

成長することやめてしまえば、
後は衰退し、風化していくだけ。

だから、成長痛があるうちは、
まだまだ自分には伸びしろがあるということ。

そう考えるなら、
ジタバタも、ウジウジも、ウンザリも、
全部、ポジティブな変化の兆しということ。

そんな風に考えられるようになってから、
日々の迷いをポジティブな学びにシフトできるようになりました。

 

2019年もあっという間に下半期。

ここから一気に、雨後の竹の子のように、
にょきっといきますか。

一緒に駆け抜けましょう!

7月18日(木)第2回 BizLab『枯れない声』。
あなたの声の悩みによりそって、2時間で解決するワークショップ/Biz Lab。
ぜひご参加ください。

 - Life, 夢を叶える

  関連記事

こんなに欠点はあるけど、自分はそれほど無能なわけじゃない。

「MISUMIさん、また探しものですかぁ・・・?」   手袋 ペンケー …

ロックへの反逆

「お前なんかロックじゃねぇよ。オレは認めね〜ぜ。」 少し前のこと。 ロック的なサ …

「時間」

少し前までは平成生まれと聞くと、 隔世の感があって、がっくりきたものですが、 今 …

やりたいか。やりたくないか。

高校時代、毎日何時間も練習してたギターがなかなかうまくならなくて、 手が小さいか …

苦しさも音楽の一部だから。

歌がうまくなりたい!という強い衝動は、 一体どこから湧いてくるのか? 歌に、音楽 …

知的に怠惰になった時点でゲームオーバー

PCをつかって仕事をしていると、 日々、知識をアップデートする必要に迫られます。 …

ゴールを鮮明に描く。

「がんばっているのに、どうも成果があがらない」、 「なんかうまくいかない」という …

年齢が気になりますか?〜チャンスはいつもフィフティ、フィフティ〜

なかなか将来の見えなかったアマチュア時代。 周りの友人たちは次から次へとお仕事を …

まずはライブハウスを押さえろ。話はそれからだ。

「いつか、ライブできたらいいなって思って」 レッスンでこんなことばを聞くと、反射 …

全集中のコツ

練習や修行が続かない、 はじめたことを最後までやり遂げられない、 がんばっても成 …