自分というエネルギーを全身全霊で表現するのだ。
声はエネルギー。
だから、自分という人間のエネルギーを全身全霊声にして、
聞く人に伝えるんだ。
うまくいかないと感じるのは、
自分というエネルギーが表現できていないから。
自分という人間を100%表現するために、
胸にわき起こる熱い想いを100%伝えるために、
そして、そのエネルギーで、
聞く人の心を動かすために、
私たちは、声を出し、語り、歌うのです。
だから、歌うこと、表現することには、
どんな虚飾も、虚構もまったくの無力で。
テクニックは、
ボキャブラリーや文法でしかない。
どんなに巧みにつくりあげたって、
表現するものの本質、
エネルギーの量をごまかすことなんかできません。
人前で声を出すということは、
歌うということは、
もうどうしようもなく素っ裸で、
ただただ自分自身をこれでもかというくらい、
さらけ出す行為で。
何をどうしたって、その人の本質や本性が、
もう嫌というほど透けてみえる。
胸を打つパフォーマンスというのは、
だから、
心と心が震え合う、
本心のエネルギー。
まずくたって、
乱暴だって、
下手だって、
伝えるべきことを持っている人が、
だから絶対にすごいんです。
圧倒的なエネルギー量のある人が、
絶対の絶対にすごいんです。
伝えたいという想いが強いということは、
エネルギーがカラダの中に充満しているということで。
だから、それを、
100%、外に出してあげなくちゃダメなのです。
それこそが、自分のミッションで。
それこそが、自分の本然で。
誰になんと言われようとも、
どんな批判を浴びようとも、
どんなに傷つけられようとも、
自分は自分であることをやめてはいけない。
自分の絶対的なエネルギーを
信じて、
表現し続けなくてはいけない。
それこそが、人の心を打つのだと。
久久に、胸のうち震えるエネルギー宿る声を聞いてきた夜。
ボーカリストたるもの、
表現者たるもの、かくありたいと、
教えた子に教えられた、最高の時間でした。
悩んだり、泣き叫んだり、どん底に沈んだりする時間は無駄じゃない。
本物のエネルギーは、
そんな時間が育てるのだと。
まだまだ、ぶっ飛ばしていきましょうよ。みなさん。
関連記事
-
-
風邪でもなんでも 「声を出さなくちゃいけない時」に絶対やること
現在アニメディレクターとして仕事をする姉が、 まだ、ただのアニメオタクだった、中 …
-
-
ロックへの反逆
「お前なんかロックじゃねぇよ。オレは認めね〜ぜ。」 少し前のこと。 ロック的なサ …
-
-
声の優先順位が低いなら、気にしないのが一番。
「自分の声の印象って、どうなのだろうと気になる」 という人はたくさんいるのに、 …
-
-
ロックは、そこ、外しちゃダメなんです!
ジャズ系の人が、スタンダードやカバー曲を演奏しているのを聞いていると、 元のコー …
-
-
人は、エネルギーに魅了されるのだ!
「音楽はエネルギー」 そんな風に考えています。 &n …
-
-
「声が低けりゃ威厳を感じるのか問題」を考える。
ヴォーカリストの悩みで一番多いのは、 「高い声が出ない」。 一方で、ビジネスパー …
-
-
「声ってなんだろう?」
「声ってなんだろう?」 この疑問の明確な答えを、ずっと追い求めています。 &nb …
-
-
ねつ造できない感動が、人の心を動かす。
How じゃなく、Why。 このブログでも幾度となく取り上げてきているこの命題は …
-
-
音は「楽器」じゃなくって、「人」が出すものなのです。
かつて、ドラムの神様と言われたスティーヴ・ガッドが来日した際のお話です。 &nb …
-
-
今さら知りたい?「いたずら電話撃退法」
“Hello, Maria?”(ハロー、マリア?) ひと …
- PREV
- 60デシベルの勇気
- NEXT
- 努力賞はない。そんなものはいらない。

