大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

「歌いたいっ!」が胸を叩くから。

   

トレーナーをはじめて、
ずっと大切にしてきたことは、
「昔の自分」のまま感じて、「今の自分」を語ること。

 

つまり、
プロになりたくて、
歌で認められたくて、
毎日毎日、鉛を引きずるような苦しさを抱えながら、
必死で練習を繰り返してきた、
あの時の感性のまま、

自分が身につけてきたこと、
自分が歌や音楽を通して得たこと、
積み重ねてきた経験を、
あの時の自分がちゃんと理解できることばで語ることでした。

 

私が心から望むのは、
歌いたい、うまくなりたいと必死の想いで歌に取り組む人たちを
私の経験やことばを伝えることで、少しでも楽にしてあげたい、
少しでも早く、
思い通りの自分になれるお手伝いをしたい、ということ。

カラダの中で「出せ!」と叫び続けるエネルギーを、
思うように外に出してあげられない時は、
本当に、本当に苦しかったから。

そんな想いをしている人がいるなら、
ちょっとでも、1グラムでも楽にしてあげたい。

理屈じゃない。
ただ、そう、心から願うのです。

 

MTLをはじめて11年。

想いを形にすべく、
MTL12というメソッドを開発し、
ワークショップをスタートしました。
ブログやメルマガを書き続けました。

オンライン講座、アドバンストワークショップ、
インストラクター養成コース・・・
どんどん前へ、前へと、想いを走らせてきました。

 

ロンドンで過ごした16日間。

私の頭をずっと占領していたのは、
「何かが欠けている」という想いでした。

完成しないジグソーパズル・・・なにかが足りない。

私は本当に、みんなの「歌いたい」を叶えているのか?
MTLのメソッドは、本当に必要な人、全てに届いているのか?

そんなことばを反芻しながら、
街を歩き続けるうちに、
今まで私が「昔の私」と定めてきたポイントよりも、
さらに、もう一歩、過去にさかのぼった、

なにもはじめられなかった、
どうしていいかわからなかった時の自分の感情が、
だんだんと胸に舞い戻ってきました。

わくわく感と焦燥感。
無力感とあきらめ。
胸躍る新しい世界と、どうしようもない自己否定。

あぁ、苦しかったな、と。

音楽をはじめてからも苦しかったけど、
同じくらい、心躍る、楽しいこともたくさんあった。

はじめる前は、
やり場のない想いがカラダ中に充満して、
もっと苦しかったんだよな、と。

あの頃の私と、
同じ想いを抱えている人がどれだけいるだろう。

MTLのメソッドは、もしかして、
そんな想いに苦しむ人たちには、
なんだか遠い、手の届かないところにあるものなのじゃないのか。

そんな風に感じたのです。

歌いたいと願う人、すべてが、
いつか気持ちよく、自由に歌えるように、
そのための、はじめの一歩を踏み出せるようにするには、
一体どうしたらいいんだろう。

・・・そうして想いを巡らせるうち、

まだ会ったことのない人たちに、
ビデオレターを届けようと、思い立ちました。

いつものようにノープランで、
万年筆を片手に、ノートを広げたとたん、
堰を切ったように熱い想いがあふれ出しました。

もしかしたら、
想いを閉じ込めていたのは、私だったのかもしれません。

ロンドンのホテルの一室で、
一気に書き上げたスクリプトを片手に、
5日分のビデオレターを、一気に撮りました。

びっくりするくらいことばがあふれて、
感情もあふれて、
声がどんどん大きくなるので、
完全に部屋を閉め切って語り倒しました。

今、伝えたいことのすべてを、
ビデオレターに込めたつもりです。

 

もちろん、無料配信です。

是非、見てください。

そして、よろしければ、お友達にも、
どんどんシェアしてください。

 

届くべき人、すべてに、このメッセージが届くことを、
心の底から願っています。

ビデオレターのお申込はこちらから↓
最初の一歩を踏み出せないでいるあなたへ、5日間のメッセージ。

◆一生ヴォイストレーナーのいらない自分になる。第8期MTL12、10月開講
◆いつでもどこでも何度でも。最長9ヶ月間学べます。全額返金保証のオンライン講座。MTLオンライン12。

 - B面Blog, ヴォイストレーナーという仕事, 夢を叶える

  関連記事

結果が出るまで、やる。~SInger’s Tips #14~

高い声が定着しない。 声量がいまひとつ上がらない。 ピッチがなかなか安定しない。 …

苦しさも音楽の一部だから。

歌がうまくなりたい!という強い衝動は、 一体どこから湧いてくるのか? 歌に、音楽 …

ちゃんと仕事しろっ!

NYに住みはじめて、 寮の自分の部屋に電話を引き込むため、 電話会社に出向いたと …

「天才はみな、オタク?」or「オタクはみな、天才?」

誰に頼まれたわけでもなく、 1円になるわけでもない。 他人から見たら、ただのオタ …

「時間」を武器に変える!

「日本人は、残業するから、作業の生産性が上がらないんだ。 17時なら17時に確実 …

本気でやりたいなら、「なんか」やれ。

アーティストやタレント、声優の、 新人育成を担当させていただく機会が多々あります …

「育てる」んじゃない。「育つ」んだ。

「あいつは俺の弟子だったから。あいつを育てたのは俺だよ。」 有名人や、一流の人た …

スタートを切る

いつも「空想」に成り下がる 私の思考 私の思想 人に甘え 時代に溺れ 平凡な日々 …

何才までロックします?

「外タレのチケットの値段をつり上げているのは、 ストーンズとポール・マッカートニ …

歌っている自分を直視できますか?

自分が歌っている姿を鏡で見ながら、 練習やリハーサルをしたことはありますか? こ …