大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

歌も演奏も一瞬で上達する華麗なる方法

   

長年にわたり、音楽学校や音楽大学で、
学生のアンサンブル授業を担当してきました。

楽器科の学生とヴォーカル科の学生がバンド形式で、
課題曲を演奏するわけですが、

これがまぁ、時々、
歌も演奏も、びっくりするくらいイケてなくて、
楽器を担当する先生と、
ふと顔を見合わせてしまうことがあります。

学生たちが不真面目だったり、
きちんと練習してきていないというのなら、
「やる気がないならやらなくてよろしい」で、
話は早いのですが、

みんな一所懸命練習してきて、
それなりに譜面通りに演奏しているのに、
うーん・・・となるのです。

 

理由はさまざま。

そもそものリズムやグルーヴの解釈が間違っている。

譜面中心で練習してきていて、
オリジナルの演奏のよいところがきちんと理解できていない。

コードのヴォイシングやカッティングの解釈が甘くて、
音楽的に聞こえて欲しい音が聞こえてこない。

とりあえず譜面上の音は追えているものの、
フレーズの細部に心が行き届かず、
演奏も歌も全体に精度が上がらない。
・・・etc.etc…

これぞ、大先輩のミュージシャンたちがよく口にする、
「わかってねーなぁ」現象。

どんなに練習しても、
どんなにがんばっても、
これではいい演奏になりません。

もちろん、授業というのはそのためにあるので、
楽器科の先生も、私も、
まさに腕の見せ所、となるわけですが、

実は、こんなとき、
一瞬で演奏がよくなる方法があるのです。

こんなことを書くと、
胡散臭いネット広告みたいですね(^^)

 

しかし、それは実にシンプルな方法。
私や楽器科の先生が、
学生たちの演奏に混じることなんです。

これは、どれだけ説明するよりも、
手取り足取り教えるよりも、
圧倒的な効果があります。

 

例えば私が歌いはじめると、
学生たちは一瞬にして、
「あぁ、そうか」という顔になります。

さっきまでどうも冴えなかった学生たちのグルーヴが、
一気にまとまって、気持ちよくなっていくのです。

楽器科の先生が混じると、
学生たちの演奏も、歌も、
たちまち、きゅーっと引き締まって、
音がクリアに、グルーヴィーになります。

 

プロの演奏や歌を全身で浴び、
その動きを目の当たりにする。
mp3音源では絶対に再現できないホンモノの音を体感する。
そんな圧倒的な情報量や刺激が、
脳を一気に覚醒させるのかもしれません。

 

これはアマチュアや学生に限ったことではありません。

プロの演奏でも、
一流プレイヤーの演奏と、
そうでもないプロの演奏では、
もう、びっくりするくらい格段の差があって。

そこそこのプレイヤーたちのセッションでも、
すごい人がひとり入ると、
全体が急激にカッコよくなって、
思わず興奮してしまうこともしばしばです。

すごい人とやっている人が、
どんどんすごくなっていくのは、そういうわけなのです。

自分の歌や演奏がイマイチだからと気後れして、
「もうちょっとうまくなってから・・・」
などと、いつまでも人前に出ていかなければ、
格差は広がる一方です。

とにもかくにも、飛び込む。
揉まれる。

ぼろくそ言われてなんぼです。

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 - B面Blog, 「イマイチ」脱却!練習法&学習法, イケてないシリーズ

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