ゴールを鮮明に描く。
2015/12/20
「がんばっているのに、どうも成果があがらない」、
「なんかうまくいかない」というときは、
今一度、自分のゴール設定を確認することが大切です。
ゴール設定とは、どこに行きたいか。いつまでに行きたいか。
自己啓発本などでは頻繁に使われる表現です。
そんな類の本を読んで、なるほどなぁと思う人もたくさんいるはずなのですが、
実際に自分の夢をゴールにまで、明確に落とし込めている人は、
ビジネスマンならともかく、ミュージシャン、
特にボーカリスト志望の人にはほとんどいません。
元々、「好きなことをやって食べて行かれればラッキー」くらいの、
ゆるい感覚でやっている人が多いのと、
ゴールといわれても、漠然と「有名になりたい」「テレビに出たい」
くらいの目標しか浮かばない、というのが理由でしょうか。
そんな人たちに詳しくヒアリングして、分析していくと、
「本当に目差していることは、今、取り組んでいることの延長線上にはない」
ということがしばしばです。
アイドルになりたい人と、スタジオミュージシャンになりたい人、
バンドをやりたい人と、弾き語りをやりたい人、
シンガーソングライターになりたい人と、プレイヤーやボーカリストになりたい人、
ライブを盛り上げて行きたい人と、メディア中心にやりたい人、
きれい&カッコイイ路線の人と、オモロイ&強烈路線の人・・・
違うゴールには、違う道筋、違う方法論があります。
日本は「型文化」の国。
ついつい、「ボーカリストたるもの、これとこれができなくちゃ」とか、
「こういう風に声を出さなくちゃ」とか、そんな「型」に捕らわれて、
歌のスタイルも、どんどん平均化してしまいがちです。
そうかと思うと、
「とりあえずジムショに入らなくちゃ」などど、
怪しげなオーディションに通って、あげく、『教育費』等という名目で、
しょーもないレッスンにお金を払わされたり、
「ネットで売り出してあげるから、うちからCDリリースしない?」などという、
謎の業者に捕まって、『制作費』などというものをうん十万円も負担させられたり。
ただ漠然と、「音楽で仕事ができたらいいな。。」などと、
ゆるい目標に向かって、ふらふらと歩いていると、
そんな、目くらまし業者の手に引っかかったり、
気がつけば、なんのスキルもないまま、
ただのフリーターで”nice age”(いい年)を迎えてしまうことになりかねません。
いきなり具体的なゴールを描くのは難しくても、
「ここに行き着いた自分を想像するとワクワクする、ドキドキする」
は、わかるはず。
そこはどんな光景で、どんな人がまわりにいて、
自分はどんな歌を歌っているのか。どんな曲を演奏しているのか。
くっきりと、鮮明に、ビジョンしてみましょう。
鮮明に描くほどに、「これだけははずせない」ポイントが明らかになります。
反対に、「ここには行きたくない」もハッキリ見えてきます。
リアルに思い描くのが時間がかかるうちは、まだまだ。
さまざまなところに出入りして情報やイメージを収集しましょう。
時間をかけるに値する、最も大切なことなんです。
関連記事
-
-
確信だけが、人の心を動かす。
「MISUMIさん、バッチっす!OKです!」 レコーディングのお仕事では、 歌っ …
-
-
ヴォーカリスト必読!マイクとモニターの超絶役に立つお話!!!〜前編〜
昨夜のブログ、そしてメルマガにて、モニターやマイクのお話を書いたところ、 なんと …
-
-
「モノマネ」で終わっちゃうからいかんのだ。
昨年から、今日に至るまで、 これまで聞いたこともなかった、 いや、むしろ逃げ回っ …
-
-
「バンマス・マニュアル」〜ライブ編〜
メンバーがあつまったら、さっさとライブを決める。 いや、なんなら、メンバーは集ま …
-
-
「続けること」のチカラ
今、どうしても叶えたいことがあったとして、 それがこの先10年間、 コツコツ何か …
-
-
”想い”を形にする
ゆりかもめに揺られてお台場をながめるとき、 いつも、いつも、心によぎる思いがあり …
-
-
穴を埋めるのか。山を高くしていくのか。
スタジオのお仕事が軌道に乗り始めた頃のこと。 私の歌を気に入ったから、プレゼン用 …
-
-
「自分の名前」と、今一度向き合う。
作詞者は曲のタイトルを。 編集者は、本のタイトルを。 起業家は会社名を。 そして …
-
-
たかが半音。されど半音。
たった半音のキーの違い。 しかし、この「たかが半音」が大きな違いとなるのが、 音 …
-
-
「魅せたい自分」を演出する
スポットライトの中の3時間を支えるのは、 何千時間もの、気の遠くなるような、自分 …
- PREV
- 「前提はなにか?」を見極める
- NEXT
- 声の優先順位

