大切なのは声の「大きさ」や「高さ」ではなく、「音色」なんです。
東京アラートは出ていますが、
自粛解除になったということで、
すご〜〜く久々に、母を訪ねました。
そのまま気分転換にと、
ショッピングモールまでドライブ。
ちょっとドキドキしながら、
ごく短時間ではありますが、
ウィンドウショッピングと、
食料品の買い出しに付き合ってきました。
どこのお店も、
入口にアルコール除菌を設置。
店員さんのマスクや手袋はもちろん、
レジにはビニールカーテンをかけて、
感染症対策に気を配っています。
これなら安心して買い物できるなぁ・・・と、
久々に世間の風を心地よく感じた、
ウラシマな私。
しかしです。
そこかしこで、
ちょっと困ったことが起きているのを目撃しました。
「え?なんですか?もう1回お願いします。」
「あら。あたし、あっちって言ったんですけど・・・」
「何回も言ったのに、なんでわかんないんだっ!?」
おおおおお。
コミュニケーション・ブレイクダウン。
通じない。
聞き取れない。
聞き間違える。
間違えられる・・・。
犯人は、マスクとビニールカーテン。
ガーゼやビニールで音量が下がるだけでなく、
聞き取りやすい音の成分が弱められてしまう。
さらには、口の動きを制限されるため、
くっきり発音しづらくなる。
顔の筋肉を動かすと、
マスクがずれて不愉快ですから、
どうしてもハキハキしゃべれなくなる。
しかも呼吸が強くなるとマスクが張り付く。
息苦しいし、暑い。
だから、ついつい呼吸も弱くなる。
・・・うーん。
これじゃ、伝わりませんね。
しかも、こんなご時世で、
みんなちょーっとイライラしているんでしょうね。
なんか、ギスギス、とげとげした会話が
あちこちで展開されているんですね。
さて。
マスクとビニールカーテンのせいで、
お客さんとの会話に
不安を抱えていらっしゃるという方に、
騙されたと思って
試してみていただきたいのが、
「マルキュー(渋谷の109)のおねえさんのようにしゃべる」です。
こう言うと、「あんな高い声、出ません」、
という人が多いのですが、
いやいや、
大事なのは「声の高さ」ではなくって、
「音色」なんです。
あの、「キンキン」というよりは、
どちらかというと「ミーミー」言っているような、
声の音色がポイントです。
あの「ミーミー」は相手の耳に届きやすい音色。
しかも、あんまり口や顔の筋肉を動かさなくても、
大きな声を出さなくても、
それなりに届く、超省エネ声です。
この「ミーミー声」で言葉を発音するには、
多少コツがいりますから、
それなりの練習は必要でしょう。
特にねこなで声を出しつけていない男性には、
コツをつかむまで、ちょっと時間がかかるかもしれません。
また、あんまり度を超した「ミーミー」になると、
会社のブランドに合わない、
「ふざけているのか!?」と思われるという懸念もあります。
しか〜し。
コミュニケーションは伝わってなんぼ。
コミュニケーション・ストレスを感じ続け、
お互いの仕事に支障をきたすくらいなら、
試してみる価値はありませんか?
男子はどんなにがんばっても、
そんなにキンキン声にはなりませんし、
女子だって、
口の内部の筋肉のバランス次第で、
心地よいサウンドにすることは可能です。
まずは、ちょっとミーミー、練習してみてください。
「ミーミー」というように、「いらっしゃいませ〜」という感じですよ。
イメージできないという方はYoutubeなどをチェックして、
ぜひ、お試しあれ。
◆【ヴォイトレマガジン『声出していこうっ!me.』】
ほぼ週1回、ブログ記事から、1歩進んだディープな話題をお届けしているメルマガです。無料登録はこちらから。バックナンバーも読めます。
関連記事
-
-
「いい声が出ない」には、いつだって理由がある。
歌うというのは、カラダの中と外を繋げる作業。 少しスピリチュアルな言い方をすれば …
-
-
声の変化と向き合う vol.1〜発声は運動、歌うことはスポーツです〜
「年のせいか、高い声が出なくなっちゃって。。。」 「私、最近声が枯れてきちゃった …
-
-
カムバックを狙え!
足を骨折したことがあるでしょうか? ギブスにすっぽりと守られて、 まったく動かせ …
-
-
「お腹は凹ますのか?突き出すのか?」問題について語ってみた
「歌うときは、おへその下10~15㎝下を少~しずつ凹ませましょう。 このとき、肋 …
-
-
スタジオ配信ライブ初体験。/「生まれて初めて」を恐れない!
誰にだって、何にだって、 「生まれて初めて」はあります。 まして、テクノロジー …
-
-
SNSは「やりたい仕事が舞い込む仕掛け」?
デザイナーのウジトモコさんから、最新刊『SNS X Design 22の法則』を …
-
-
「中上級の壁」を越えるための5つのポイント
今日は午前中から、外資系企業でバリバリと働く才媛かつ、美しき女性シンガーAさん、 …
-
-
自分の名前をGoogleで検索する?
今日は著者なかま&朋友、デザイナーのウジトモコさんの新刊『SNS xDESIGN …
-
-
人は、人を「育てる」ことはできない。
レッスンを担当しているシンガーたちが、 ぐんぐん成長していく姿を見るのは、誰だっ …
-
-
「それは、MISUMIさんが無理だって思っているからです」
後に圧倒的な成功を手にすることになる、 ある若き女性と、 食事をしていた時のこと …
- PREV
- ベストを尽くす。ベストを尊重する。
- NEXT
- 「美しき手順」を持つものに、運命の女神は微笑むのだ。