大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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「レトリバー2頭分」?

      2020/07/21

「レトリバー2頭分、離れてお並びください。」

先日、小旅行の際に立ち寄った、
ペットフレンドリーな道の駅に、
そんな風に書かれていて、
「おー、わかりやすい。」とヒザを打ちました。

「2メートルのソーシャルディスタンス」と言われても、
この2メートルという距離感は、
なかなかピンとこない。

スーパーなどで、
足跡のマークとか描いてあるのに、
平気で車間距離を詰めてくる人もいます。

公園でも、息がかかるほどの距離で、
後ろから追い抜いていくランナーたちに、
よく出くわします。
しかも、昨今、マスクなしの人も目立ちます。

で、そんな人に出会う度、
なんだか居心地が悪くなる自分が、
過剰反応にも感じられて・・・
どっちやねん!と、ひとり突っ込み。

お勤めの方たちには絶対叱られるのを覚悟で告白すると、
この4ヶ月で、電車に乗ったのは2回だけです。
それも1回は1駅。もう1回は4駅。

いやいや。
車で移動しているとかですらないんです。
車に乗ったのも、2〜3回だけ。
つまり、移動せずに生きています。

ビニールカーテン越しの個人レッスンや、
人数に対して3倍くらいの大きさの
スタジオを借りてのワークショップを、
やっているくらいで、

とにかく、「No密生活」をしているせいで、
やや過敏になっているのはよくわかります。

とにかく出かけたくない。

歯医者さんや目医者さんの定期検診はもちろん、

あれだけ大好きだった、
自分磨き系のスポット、
マッサージやネイルやマツエクからも、
いや、3週に1度通っていた美容院でさえ、
なんだか足が遠くなって、

胸が痛んだり、
心が痛んだり、
なんなら頭まで痛んだりしています。

それもこれも、
「これとこれさえ守っていれば、
うつされることも、うつすことも絶対ない。」
という明白なガイドラインが見えないからなんですね。

つい先日、英語の先生である英国在住英国人のサラが、
こんなことを言っていました。

「この間歯医者さんに行ったら、
まずドアを自分で開けるなって張り紙があって、
待っていると看護婦さんが中からドアを開けて、
髪の毛にすっぽりかぶせるキャップと、
ガウンと、手袋を渡されたの。

それを付けてから、中に入って、
診察を受けるんだけど、
私の診療が終わったら、
そのまま30分間は完全にドアを閉め切って、
30分後に清掃係の女性が2人がかりで、
徹底的に診療室の消毒をすると言うの。
それが国のガイドラインだって。

おんなじ日に床屋さんに行った父は、
真反対の経験をしたらしいわ。
お店に入ったら、
お客さん同士がおしゃべりしていて、
店員さんもマスクをしていたり、
していなかったり。

もちろん、シートの消毒なんか、
全然していなかったそうなの。
床屋さんにはガイドラインがないらしいのよね。」

おおお。テキトー。

毎週サラと話すたび、
いや、イギリス、ニュージーランド、
アメリカ、ブラジル、アイルランド、
そしてアルゼンチン、
各国に住む友人たちと話すたびに、

いかに自分の国の政府が最低か、
という話題になって、

その度に、
「自分の国の政府は、ダメなんだって
考え始めると、本当に落ち込むけど、
世界中みんながおんなじ気持ちなんだと思うと、
気持ちが軽くなるわね」
と、笑いあって終わります。

レトリバー2頭分。

チワワしか飼ったことのない人には、
なんのこっちゃの基準でしょう。

結局、「ガイドライン」は「ガイド」に過ぎません。

最後は自分の胸にきく。
自分の「コンフォタブル感」を信じる。

これでダメなら、仕方ないっていう落としどころを、
自分の中で見つけて、
ガイドラインをつくっていくしかないんですよね。

 

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