スタジオ配信ライブ初体験。/「生まれて初めて」を恐れない!
2022/12/24
誰にだって、何にだって、
「生まれて初めて」はあります。
まして、テクノロジーの進歩が加速しているこの時代。
毎日が「生まれて初めて」だらけです。
昨日は「スタジオ配信ライブ」を初体験しました!
いろいろなところでお話しているように、
500曲以上のレコーディングを体験している私にとって、
スタジオはホーム中のホーム。
スタジオでマイクの前に立った瞬間の、
「なんでもこいっ!」な感覚は、
文章を書く人間としては、なんだかなーですが、
筆舌に尽くしがたいところがあります。
さらに、
大きな声では言いたくないけど、
ライブに至っては、なんだかんだ、四半世紀以上はやってます。
(言っちゃったぁ〜)
100本単位じゃ足りないくらいの本数、
人前で歌ってきたわけです。
テレビ収録のお仕事も、
サポート時代に出演した、
“夜のヒットスタジオ”やら”Hey!Hey!Hey!”やら、
なっつかしいのからはじまって、
近年ではヴォイストレーナーとしても、
まぁまぁ、やらせていただいてきました。
しかしね・・・。
「スタジオ配信Live」って、一体全体なんや?
レコーディングスタジオにカメラと撮影スタッフ。
コントロールルームにはミキシングエンジニア。
画面の向こうにお客さんたちの熱気。。。
これまで体験してきた、どんな現場とも違う、
不思議なアウェイ感。
スーパーハイブリッドな、試みで・・・。
正直、もんのすんごい緊張したし、
昨日を迎えるまでの不安感は、
これまた、「筆舌に尽くしがたい」ものがありました。
最も心に響いたのは、
Dazy’sのリハーサルを終えて、控え室に戻った時に、
鬼軍曹=河野陽五に言われたひと言。
「あんまり丁寧に歌わん方がええで。
あれじゃ、CD聞いてるのと変わんないから。
多少、粗々しくなってもいいから、
もっと、ライブ感がなくちゃ、オモロないよ。」
ヘッドフォンかぶっての歌唱の、
あまりの「ホーム感」と、
日頃のライブではあり得ない歌いやすさに、
「ああ、こんな感じね」という気持ちになっていた矢先の、
敬愛する鬼軍曹のことばに、
「レコーディングではなくライブなんだ」という意識が、
あらためて芽ばえたのでありました。
実際、配信がスタートすると、
画面の向こうから、視聴してくださっているみなさんのエネルギーが、
びっくりするくらい伝わってきて、
「あぁ、ライブなんだな、
みんながこの瞬間を共有してくれているんだな」と、
実感しました。
コロナに翻弄されて、
自分たちに今できることを模索したあげくの試みでしたが、
おかげで、
普段なかなかライブを見てもらうことのできない、
日本全国のファンのみなさんや、
アメリカやイギリス、ニュージーランドの友人たちにも、
演奏を見てもらうことができて、
新しい可能性の扉が開いた思いがしました。
「ライブは生で見るのが一番!」という気持ちは変わりませんが、
アフターコロナは、
生ライブと配信ライブのハイブリッドが主流になるのだなと、
しみじみ実感した、素晴らしき体験でした。
ご試聴いただいたみなさま、ありがとうございました!
まだまだ、「生まれて初めて」を恐れず、
挑戦を続けます!

関連記事
-
-
文化は「オタク」と「変態」、そして「ドM」がつくる
忙しがる人は好きじゃないのですが、 最近、自分もそんな、自分が好きじゃない類の人 …
-
-
オーディションで、勝ち残る
アーティストやその卵たちのレッスンでは、折に触れ、ここ一番の緊張感に包まれる時期 …
-
-
フェンダー持ってる小学生?/カラダという楽器の価値とポテンシャルをちゃんと知る!
年明けくらいから、ご新規の若手アーティストたちが、次々とやってきてくれる雰囲気が …
-
-
まだやれるから悔しい。 まだ行けるから苦しい。
音楽で食べていかれるかどうか。 そんなことを本気で心配し始めるのは、 大学や音楽 …
-
-
「東京って、やっぱりすごいんですか?」
週1回ほど京都の音楽学校で教えていた頃。 よく顔を見るギター科の学生と エレベー …
-
-
「逃した魚」は、きっと毒入り!?
「チャンスの神様には前髪しかない」(Seize the fortune by t …
-
-
「今さらそんなことして、どうするつもりなの?」
思わず口をついてでることばには、 その人が日頃、何を信じているかが反映されます。 …
-
-
「なぜ創るか」、「何を造るか」と同じくらい、「どう魅せるか」にこだわる
名曲といわれる歌は、 それを演じていた歌手たちのイメージやパフォーマンスと共に蘇 …
-
-
「一緒にバンドやってくれませんか?」
「自分、なんでバンドやらんの? ワシ、自分の歌、ごっつええ、思うで」 人生を変え …
-
-
誰もが、自由に歌えるカラダを持っている。
もしも、何も考えず、なんの苦痛もなく、 どんな曲でも、素晴らしい声で自由に歌えた …


