リズムをカラダで感じるための初歩練習~Singer’s Tips#28~
2021/05/17
音楽にあわせて足踏みをする。
手を叩く。
小さなこどもが音楽教室に入って、
一番最初に習うのはこんなシンプルなことです。
幼稚園で『むすんでひらいて』や、
『大きな栗の木の下で』のような歌を歌いながら、
先生と一緒にカラダを動かしたという記憶を持っている人も、
多いのではないでしょうか?
ところが、こんなシンプルなことが、
苦手な人が実に多いのです。
歌いながら、右、左と、ステップを踏んでもらうと、
途中で足が止まってしまう。
クラップを打ってもらえば、
ウラだかオモテだか、わからない、
謎のリズムになってしまう。
ギターの弾き語りをしながら、
足で取っているリズムが、
ギターと歌のリズムとバラバラになる。
これらはすべて、
カラダでリズムを感じられていないから起きること。
自分が感じられないリズムを、
表現することはできません。
「リズムは背骨で感じる」が私の持論。
背骨、すなわち、腰、胸、首という、
カラダのど真ん中でリズムを感じることは、
リズム表現、グルーヴ表現の基礎になります。
まずはクラップから。
歌いながら、
1 2 3 4 という具合に打ってみる。
次に、足で、
1と 2と にあわせて、
右に1歩踏み出す 左足を寄せる
左に踏み出す 右足を寄せる
という具合に、
ごくごく普通の「ステップ」を踏みながら
歌ってみる。
それが難しいなら、
まずは
1 2 3 4 と、
足踏みしながらでも大丈夫です。
自信がない人は、
鏡の前でやってみるなり、映
像を撮ってみるなりしましょう。
それでも自信がないなら、
誰かにチェックしてもらいましょう。
難しいと感じるのは、
まだまだ、カラダでリズムを感じられていない証拠です。
一度この気持ちよさを覚えると、
じっとしていろと言われても、
カラダが勝手に動くようになりますよ。

◆“MTL ヴォイストレーナーズ・メソッド” 開講します!
業界トップクラスのメソッドで、圧倒的な結果を出す。ヴォイストレーナーとして活躍されている方はもちろん、ヴォイストレーナーを目指す方、トレーナーという仕事に興味があるという方も。
関連記事
-
-
We Gotta Get Out Of This Place!
夢中で毎日を過ごすうちに、気づけばずいぶんおとなになっていた。 あまりにもずっと …
-
-
肉体は変化する
ずいぶん前のことになります。 クラプトンのコンサートのチケットがあるからと、 友 …
-
-
他人の作品を「表現する」ということ。
ケン・ソゴルという名前を聞いて、 「おぉ、懐かしい」と思う人は、 どれくらいいる …
-
-
この曲、なんかのパクリ?
曲や歌詞を書いていると、 「ポンと鮮明にアイディアが降りてくる現象」というのに、 …
-
-
リモートはコミュニケーションのハードルを上げた。
最近、連日のように受ける側として、 オンラインセミナーに参加しています。 学ぶと …
-
-
ピッチをよくする練習。
「ピッチ悪いね」 歌を志す人が投げ掛けられる苦言で、 これほど辛く、 途方に暮れ …
-
-
いい歌は左脳を麻痺させる。
ものすごくうまいのに、ものすごく退屈な歌、というのを、 たくさんたくさん聞いてき …
-
-
ロックは毛穴で聴くんである。
誤解なきように言っておくと、 私自身はそれほどラウドな音楽が 好きだというわけで …
-
-
本質で語れ!
ヴォーカリスト、作詞家、歌の先生とキャリアを重ねて、 なかなかの「いいお年」にな …
-
-
ルーティンワークで「微差」をつかまえる。
鰻屋を営んでいた母方の祖父は、 生前、お昼ごはんに、 毎日お店の鰻重を食べていた …
