げに不安定な音を奏でる、完全なる楽器?
歌に真剣に取り組むほどに、
人間のカラダという楽器の奏でる音の不安定さに、
気が滅入りそうになることが多々あります。
きちんと調律されたピアノなら、
鍵盤をポンと叩けば必ず期待通りの音が出ます。
よれない、ぶれない、がさつかない。
変なビブラートもかからない。
叩けば必ず、叩いた強さで音が出る。
狙った音を確実に出すことも、
同じ音を繰り返し出すことも、
音量や音色を安定させることも容易ではない、
人間のカラダと比べると、
ピアノって、なんて頼りになる楽器なんだろうと、
思ってしまうこと、しばしばです。
しかし、安定した音が出せないということと、
表現メディアとして、
楽器として不完全であるということは別ものです。
カラダほど「今の自分」を的確に、完璧に、
表現してくれるメディアはありません。
不安定なのは、楽器そのものではなくて、それを演奏する人の心なんですね。
歌と向き合うことは、自分自身と向き合うこと。
安定感のある、力強い声を出したかったら、
自信を育み、確信を持って歌うしかないんです。
カラダにはこの瞬間、どんなことも可能です。
練習をするのって、
自分を信じる力をつけるためなんですよね。

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