大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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あがり症を克服する3つの方法

      2025/09/05

ビジネスボイトレを受講する人には、「あがり症」を訴える人が少なからずいます。

「人前でスピーチをする時、声が震える」という、誰でも経験があるレベルの「あがり」から、「毎朝『おはようございます』とオフィスに入っていく時すら、緊張して声が出ない」という重めのレベルまで。

「絶対に成功させなくちゃ」という気負いや、「失敗したらどうしよう」という不安から、頭が真っ白になって、プレゼンで言葉が出なくなってしまったり、大切な商談で声が震えてしまったり。

自信を持ってバリバリお仕事を頑張りたい人にとって、ここぞと言うときにエネルギーを奪う「あがり症」は自分の中に棲む最大の敵とも言えます。

あがり症の原因は、自律神経のバランス崩壊。
緊張や危機を感じると分泌される「アドレナリン」が暴走して、心臓のドキドキバクバク、手足の震え、呼吸の乱れ、声の震えなどなどを引き起す。

わかっちゃいるけど、アドレナリン。
どうやって、押さえ込んだらいいの?

知っておくべき重要なポイントは、「アドレナリン」そのものは、仕事の精度やパフォーマンスを上げるバディ、味方であるということ。

「よっしゃ!」と気合いがはいるとき、「やってやるぜ!」と戦闘モードになるとき、適度なアドレナリンは、集中力を高め、圧倒的な力を引き出してくれます。
自信のみなぎるパワフルな声も、全身から醸し出されるオーラも、アドレナリンの賜。

リラックスすることがどれだけ大切と言われても、自宅でパジャマのリラックスモードのまま、最高のスピーチやプレゼン、パフォーマンスをすることは不可能ということです。

適度な緊張は適度なアドレナリンを分泌させる。
つまり、むしろ歓迎すべきことなのです。

では、アドレナリンを味方につけるにはどうしたらいいか。
ポイントは3つです。

1.準備で不安を取り除く
緊張の多くは準備不足から起こります。「あれは大丈夫か?」「これはうまくいくか?」
頭の中を駆け巡る声は、すべて雑念です。
雑念が浮かぶたびに、「あれだけ準備したんだから、失敗するはずがない」と完璧に自分を納得させることができるか。ポイントはここ。

話すべきことが、自然に口から出てくるレベルまで頭に入っている。
もしくは、プロジェクターやカンペなどの、準備や演出ができている。
本番のシミュレーションや予行演習を怠りなくやっている。

「一流は完璧に準備する」のは、「不安」を徹底的に排除するためでもあるのです。

2.カラダからリラックスを演出する
不安や恐怖を感じると暴走するアドレナリン。
全身が緊張し、呼吸が浅くなり、頭に血が上り…緊張すればするほど、不安と恐怖はさらに募り、アドレナリンの暴走は、コントロール不能になる。

そこで、カラダの状態を強制的に整えることで、脳に「あれ?もしかして、もう不安はなくなったの?」と勘違いさせる。
これが効きます。

膝をゆるめ、小刻みにカラダを上下させるようにして、血液を下半身に集める。
上半身をぐにゃぐにゃとゆする。
おへその下から、ゆ〜〜っくり息を吐くことからスタートして、深呼吸。
呼吸は「先に吐く」、がポイントです。
呼吸が整ったら、「はぁ〜」と声を出し、スマイルしながら気持ちよいため息をつく。

こうすることで、脳が「あぁ、もうリラックスしていいんだね」と勘違いしてくれるわけです。

3.緊張で集中を呼び込む緊張と集中は同じ種類の心の状態。
緊張してきたら、自分に
「よっしゃ。いい感じで集中してきた!」
「おしっ!高揚してきた!これでパワーが出る!」
と言いきかせ、そう信じること。

声に出して言うことで、だんだんと、緊張が自信と集中に変わっていきます。

いかがでしょうか?
緊張も大切な自分の感情の一部。
いい関係を築いていきましょう!

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インサイドストーリーをぜひご覧ください。


 

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