「歌の練習、どこでしているの?」
昨日のこと、
レッスン中にいきなり「ドドドドドドッ!」という大きな音がしだして、
レッスンしていた男性ヴォーカリストと、
デロンギが暴走して壊れたか!?と
焦って顔を見合わせました。
レッスン室はもちろん防音。
外からの音が、そんな風にリアルに入って来るなんてことはあり得な・・・・・
と、外に面した防音窓のレバー・ハンドルを点検すると、
な〜んと、窓がしっかり閉まっていないままレバーだけが下がっていました。
先ほどの「ドドドドドド」は、家の前のガス管工事の音だったのです!
これには焦りました。
防音室には換気のためのロスナイもついていて、
日頃、道路側の窓を開け閉めすることはほとんどありません。
ということは・・・
年末の大掃除のときから、ず〜っと、きちんと閉めずにいたことになります。
そういえば、数日前に、デモを録音するために、かなりな声で歌っていたとき、
散歩から帰ったジェフ夫さんが、
「キミの声10メートルくらい先からも聞こえたよ〜」
と苦笑していたっけ・・・。
みなさまのレッスンの声も、
私の夜中の絶叫も、
窓のスキマから惜しげなく漏れていたことになります。。
あぁあ不注意にもほどがある。。。
ところで、「歌の練習、どこでしているの?」
という質問に、
多くの人が「お風呂」と答えるのですが、
お風呂場は、通気口から外に音がダダ漏れで、
特にマンション住まいの方は、通気口を伝ってよそのお宅に筒抜けなので、
ご注意くださいませ。
とはいえ、声は、出さなくちゃ育ちません。
以前見たアーティストで、声量がないのが悩みと言う子がいました。
エンジニアさんにも、もう少しなんとか声が出るようにしてくれと言われ、
うちにやってきました。
話を聞けば、
家族に聴かれたくないばかりに、
部屋でひそひそ声でばかり練習しているそう。
歌い方にも、
かなりな息漏れグセ、すなわち「ひそひそ声グセ」がありました。
フォームを整えて声を出す。
大きい声である必要はありません。
自分にとっての適性音量で、
気持ちよく、響きのある声を出す練習を積むことは、非常に大切です。
近所のようすをしっかりチェックして、
迷惑にならない時間や状況を選ぶことも大切ですし、
難しいようなら、思う存分声を出せる場所を、
例えば、車の中、練習スタジオ、カラオケボックス、学校の片隅、
などなど・・・
何とか見つけてくださいね。
ただし、「ずいぶん歌ってるけど、今まで何にも言われたことがないから」
と言う理由で、どんどんエスカレートして大きい音を出すのはお勧めしません。
人は、面倒なことは避けたいものなので、
ある程度のところまでは我慢します。
文句を言ってくるときは、よほど我慢をした後です。
一度、許容範囲を超えて、文句を言うと、
そこからは、言う方もエスカレートしますから。
特に、学生のみなさん、ご用心!
関連記事
-
英語の歌詞が聞き取れない!?
かつて、日本で発売される洋楽のレコードには、 ジャケットと同じ大きさの、大判の歌 …
-
歌に必要なことは、歌の中から学びとる!
人にものを教えるときは、まず真っ先に、 その人が、ゼロ地点にいて、もっと上を目指 …
-
酒とタバコと断崖絶壁
学生時代からバンドをやって、 学祭やライブなどで歌ったり、演奏したりしていた、 …
-
「どうやったらできるか」じゃなくて、「どうやったらなれるか」。
「どうやったらできるか」が知りたいのは、 真面目に学ぶ気のある人のお話です。 た …
-
ピッチをよくする練習。
「ピッチ悪いね」 歌を志す人が投げ掛けられる苦言で、 これほど辛く、 途方に暮れ …
-
歌い手の声の印象はこれで決まる!
プロアマ問わず、 さまざまなシンガーの歌にアドバイスをしていて、 もっとも気にな …
-
「曖昧なこと」「わからないこと」を放置しない
歌や楽器の上達のために必要不可欠なことは、 「曖昧なこと、わからないことを排除し …
-
精度の高い”フォルティッシモ”を持て!
ダイナミクス、すなわち音量の強弱のコントロールが 音楽表現の大切な要素であるとい …
-
「センス」は左脳から学べ!
「なんでそう聞こえるかなぁ?」 プロを目指して修行に励んでいた頃から、 駆け出し …
-
「やる気はあるのにできない症候群」の処方箋
「練習しなくちゃいけないってわかってるでしょ? やらないと、できなかった自分に落 …