「ひどいことを言われた」と感じたときこそがチャンス
20代の前半で、当時10才前後先輩だったプロフェッショナルの先輩たちに、
それは、それは、たくさんの愛のムチを受けました。
当時活躍していたインスト系ギターリストの方に、
歌のデモを聴いてもらったときのこと。
「どうやって録音しているの?」という質問に、
「ラジカセでガチャ録りしました」と答えたら、
いの一番に、こう言われました。
「歌の精度がよくないのはともかくとして、
今はいくらでもいい機材があるのに、
どうして、声の質くらい気を使えないの?」
思ってもいなかったことばでした。
「録音が悪ければ、自分の声の魅力を伝えきれない。
ヴォーカリストが、そこに気をつかわないで、どこに気をつかうんだ。」
こんなこともありました。
「キミは、ライブでは女王だけど、
レコーディングじゃ、ピッチが悪くてつかいものにならないね」
一緒に曲の制作をやってみないかと、アドレナリン出まくるお話をくれた、
同じく10才ほど年上の作曲家に言われたことばです。
たまたま耳にした私のライブのテープが気になったからと、
プロデューサー連れでライブに来てくれて、
非常に盛り上がったようすでお話が進み・・・
はじめてレコーディングをしたとき、
がっかりしたようすで、私にそう言ったのでした。
その他にも、昨日のことのように思い出される、
先輩ミュージシャンたちのショッキングなことばの数々があります。
「よくもこんなにピッチの悪い歌を聴いてくださいって人に聴かせられるね?」
「MISUMIはフルテンションで歌いすぎなんだ。
デカイ車が、ゆったり走っているような余裕出せたらカッコいいぜ。」
「いい曲書くんだけど、アレンジまで自分でやっちゃうと、
自分の狭い世界に閉じこもっている感じだよ」
「グルーブ、わかってないね〜」
・・・etc.etc…
当時、血を吐くほどの思いで、
毎日毎日音楽と向き合っていた私にとって、
どれもこれも、厳しく、つらいことばばかりでした。
しかし、思い返せば、あの時期に、
こんなことばを言ってくれる人たちに囲まれていたことこそが、
本当に、本当に恵まれていたことなのだと、感謝で胸が熱くなります。
苦言を呈するのは、それなりに、エネルギーも責任もいることだと、
今の私には痛いほどわかるからです。
あなたの近くに、苦言を呈してくれる人はいますか?
お前はまだまだだと、言ってくれる人はいるでしょうか?
そんなことばのひとつひとつを受け止め、
向き合うのは、並大抵のことではありません。
しかし、それでも、
逃げずに向き合うことで、必ず次のステージが見えてきます。
その瞬間、瞬間に、
もしかしたら、私たちは、音楽に、夢に、試されているのかもしれません
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期待される人であれ。
ニューヨーク時代のこと。週1回、ジャズダンススタジオでレッスンを受けていました。 …


Comment
はじめまして。たまたまFaceBookからたどり着きました。
技術系の世界に生きており、音楽芸能の類には一切興味なく、大槻さんの事も存じないのですが、世界は違えどこういう事は共通なんですね。
自分も齢50を超え、多くの方々から受け取った物を後進に伝える責任を感じています。
おっしゃる通り、厳しい事を言う方も色々葛藤があります。若者に嫌われる覚悟も必要です。
しかし、3年後、5年後、10年後でも構わないので、ブログに書かれている様に感じてくれる人がいたならと思って損な役回りをやっています。
使えないボンクラだった自分を、曲がりなりにも仕事出来る様にしてくれた、多くの憎たらしい?が先輩方に、心の中で最大限の感謝をしながら。
>匿名さん
よいお話、ありがとうございます!
今いい先輩でいるか、生涯のいい先輩になるか。やっぱり後者でありたいですね。