大槻水澄(MISUMI)ブログ 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

「あ!あれね」

   

人気コメディアン、マイク・マイヤーズ主演、
『ウェインズ・ワールド』という映画の中の、楽器店での一コマ。

ストラトキャスターの試奏をしようと、ウェインが
“Stairway to heaven”(天国への階段)のイントロを弾こうとした瞬間、
店員が慌てて制し、店の壁に掲げてあるサインを指さします。

 

“No Stairway To Heaven”!(『天国への階段』禁止)

 

ハードロック好きのギターリストなら、
必ずといっていいほど練習したこのイントロ。

ものすごく簡単に弾けるのに、
それでいて、キャッチーで、魅力的。

そして、「お。ZEPじゃん」と言ってもらえる、
ちょっと自慢できるアイテムなんですね。

はい。もちろん、私も、弾いてました。

 

実際にはこの映画の中でつかわれているリフは
『天国への階段』のイントロとは似ても似つかないものですが、
ウェインが押さえているギターのポジションで、
「あ!あれね」とみんながわかってしまう・・・。

 

ある特定のバンドのファンが、
そのバンドの曲を一瞬で言い当てるというはあるでしょうが、

全世界で200億円もの興行収入をたたき出した映画の視聴者の大部分が、
「あ!あれね」というのは、ものすごい神度です。

 

同じような爆発的なパワーのある曲、イントロは、例えばなんでしょう?

世代よってばらつきはあるでしょうが、
たとえば60〜70年代ロックなら・・・

ビートルズの『ハードデイズ・ナイト』。

おなじみ『スモーク・オン・ザ・ウォーター』。

ジミヘンの『パープル・ヘイズ』。

ジェフ・ベックの『ブルー・ウィンド』
(あ。マニアック?だってハイハットだけでわかるってすごい!)

ローリング・ストーンズ『サティスファクション』

ジョン・レノンの『イマジン』・・・etc.etc.

 

メロディ、コードだけでなく音色や、録音の雰囲気のすべてが、
その曲を象徴する”サウンド”として脳裏に刻まれています。

 

そんな音楽を創り出したアーティストたちもすごいけど、
そんな音楽が生まれた時代もすごい。

そして、そんな音楽に出会えた、ときめいた、
自分の幸運に感謝しています。

 

あなたにとって、
かかった瞬間に「あ!あれね」とわかる曲はなんですか?

32819730_s

 - 音楽

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

  関連記事

「完璧」の基準が「自分」がつくる。

何年か前まで、夏休みの宿題として、 「大好きな曲を1曲だけ選んで、徹底的に練習し …

「いつはじめるか」じゃない、 「いつまで続けるか」が重要なのだ。

「やっぱりピアノは幼稚園くらいからはじめないと、モノにならないわよ。」 &nbs …

基準が曖昧なものほど奥が深いのだ

「おじょうちゃん、いい青に塗っといたよ。」   土建屋を営んでいた実家 …

「バンドとやる」の本当の意味

大学の授業に「アンサンブル・レッスン」というのがあります。 なんだかカチッとした …

解釈は聞き手にまかせる

ずいぶん前のことになります。 アメリカ人の友人が主催する、 英語で書かれた詩ばか …

出会いの数だけ別れがある

音楽はたくさんの出会いをくれます。 音楽はひとりではできないから。 一緒に演奏す …

音楽はドラえもんのポケット

音楽に何を求めるか? 音楽から何を取り出すか? 音楽で何を実現するか? &nbs …

コンサートの楽しみ方は、ホントにいろいろ

仕事柄いろんなコンサート会場に足を運んできました。 その度に、コンサートの楽しみ …

自分の「スタイル」を持つ

昔のミュージシャンは、ひとつのバンド、1枚のレコードを、 それはそれはこだわり抜 …

「彼の演奏は完璧だ。だけど、彼の演奏はEmpty(空っぽ)なんだ。」

「この歌手は”お上手”過ぎて、面白くもなんともねーな。」 …