歌うときのオケ、どうしてます?
さて、ある程度練習が進んだら、
オケに乗せて、自分の歌を録音してみたいもの。
一昔前は、そんなとき、
「オケどうしよう・・・?」と、真剣に悩んだものなんですが。。。
いや〜。こればかりは隔世の感を禁じ得ません。
よほどマニアックな曲でない限り、
ネットの世界をちょっと掘り起こせば、
どこかにカラオケのひとつやふたつ、みつかるものです。
iTunesやApple Music になければ、
カラオケ屋さんでDLしてくるという手もあるらしい。
ヒット曲に至っては、
ご丁寧にオリジナルのカラオケを売っているものまであります。
海外のサイトを探せば、洋楽のオケもよりどりみどり。
カラオケと言ったら「安っぽいサウンド」の代名詞だった時代は終わり、
ネット活用の腕と根気次第で、クオリティの高いオケに巡り会うことも可能なわけです。
ヴォーカルの周波数帯だけを限りなく小さくするアプリもあります。
カラオケが見つからないとき、
このアプリを利用すると(曲によりますが)、
オリジナル音源のヴォーカルの音量だけをぐっと押さえ、
カラオケっぽく(あくまでも「っぽく」です)することも可能です。
そして、もちろん、ちょっとDTMの心得があれば、
自分でカラオケをつくってしまうこともできますね。
自分じゃできないなら、
楽器のできる友達に頼んで作ってもらうのもひとつの選択肢。
バンド練習のときにカラオケを録音してもらう手もあります。
メンバーの腕がよければ、一発録りでもそれなりのオケになるはず。
録音機器も、スマホ、マルチレコーダー、PC・・・なんでもありです。
今の若者たちに、
スマホも、マルチも、mp3も、インターネットも、
いや、カラオケそのものが存在しない世の中なんて、
想像もできないでしょう。
自分が録音できるメディアと言えばカセットテープ。
(中にはオープンリールを使っている通もいましたが)
シーケンサーも、マルチレコーダーも、
それなりに修行を積まなくては使えない、
ハードルの高い機材でした。
オケをつくりたくて、がむしゃらに機材を勉強したり、
楽器の練習をしたり、
あちこちの友達をあたったり、
バンドの仲間を集めたり、
お小遣い貯めたり、
バイトしたり、
スタジオ借りたり・・・
1本のデモテープ(テープですよ。テープ。)の陰に、
そんな何十時間もの泥臭い時間が流れていたわけです。
たいした努力をしなくても、お手軽にそこそこのオケが手に入る。
そんな時代のアドバンテージ、
ちゃんと、最大限に生かせていますか?
労力や時間をつかって何かを手に入れるとき、
手に入れたもは、その人にとって、
手に入った瞬間、すでに深みや重み、意味があります。
そんな空気を、かつての歌や音楽はまとっていました。
気楽にオケが手に入る時代だからこそ、
その曲と、歌と、オケと、あらためて向き合う。
その歌にどんな意味づけをして、
どう付き合っていくかを、あらためて考える。
そんな時間をじっくりつくることも、
必要なのではないでしょうか?
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