テクノロジーは「交通手段」のように 付き合う。
歌を志した21〜22才くらいから、
周囲のおとなミュージシャンたちのオススメに素直にしたがって、
録音機材を買いそろえはじめました。
ちょっとがんばればフリーターでも
手に入れられるお手頃価格の
シーケンサーやシンセサイザーが登場し、
それまでは高額で、
巨大な機械にしかできなかったようなことが、
素人にもできるようになりはじめた、
よき時代のことです。
とあるミュージシャンの大先輩に聞いてもらおうと、
ラジカセでガチャ録りした歌を持参したとき、
「これ、どうやって録音してんの?
歌手なんか、録音機材にしかお金かからないんだから、
そこにお金かけないでどうするの?」と、
厳しく叱られたことがきっかけとなり、
4トラックのMTRと、
当時まだ高かったSHUREの58を買いました。
しばらくして、
今度はオリジナル曲のサウンド作りを自分でやりたくなって、
シーケンサーと、デジタルシンセサイザー、ミキサーを購入。
2センチx5センチくらいの白黒のウィンドウに、
数字を打ち込んでドラムの音を出すという、
今では考えられないくらい原始的な、
超初期型のシーケンサーでした。
それまで、やっていたのは、
ピアノとアコギ、そしてエレキ。
時代はまだCD以前。
完全なアナログ人間、
いや、機械音痴だった私が、
シーケンサーだの、
MTRだのに手を出すのは、
相当勇気がいりました。
フリーターな上に、
歌の学校やダンススタジオやらに通っていて、
ローンを組むしか買う方法がない。
買おうと決心したものの、
「こんなのそろえて、使いこなせなかったらどうすんの?」と、
まぁ、当初はめちゃくちゃ怖かったことを覚えています。
しかしね。
貧乏は学習の母。
人はそれなりにお金をつかうと、
絶対の絶対に元を取ってやろうと、
必死のパッチになるものです。
そして、必死にやれば、
どんなことも、それなりにできるようになるもの。
幸いにも周囲にアドバイスをしてくれる、
素敵なオトナたちがたくさんいたおかげで、
数ヶ月後には見よう見まねで、
自分でアレンジしたオリジナル曲を、
人に聞かせられるレベルになりました。
さて。
細かな機材のお話は追々していくとして、
今日お話したいのは、
テクノロジーと折り合いをつけることで、
世界は信じられないくらい広がるんですよ、ということ。
ハイテクはなぁ、ネットはなぁ・・・などと、
目を閉じて、耳を塞いでいるのは、本当にもったいない。
新しいテクノロジーが登場すると、
アクセスするための手順や、
耳慣れないことばばかりにフォーカスして、
ついつい、腰が引けてしまうものです。
日進月歩のこの時代、
一度、「無理!」と乗り遅れると、
そう簡単には追いつけない。
そうこうしているうちに、
浦島太郎みたいなことになって、
「どうせ私なんて・・・」となってしまう。
私はテクノロジーは「交通手段」のように、
付き合うのがよいと考えています。
交通手段を使うのは、
「行きたいところがあるから」。
たとえば「ニューヨークに行きたいわ」と思う。
そんなとき真っ先に考えるのは、
ブロードウェイでどんな演劇を見ようとか、
エンパイアステイトで写真撮ろうとか、
・・・そんな、目指す場所での楽しみ方。
パスポートを取るのが大変だからとか、
英語がしゃべれないからとか、
お金がないからとか・・・
いわば枝葉に気を取られて、
飛行機のチケットを買いに行かない。
そもそも、
飛行機にちゃんと乗れるのかしら?
みたいなことばっかり心配してる。
まぁ、私も、まだまだ船旅くらいのレベルですが、
その「交通手段」は、年々シンプルに、
ユーザーフレンドリーに、
そして、ますます、
ハイテクになっていると感じています。
もはや、どこでもドアですな。
付き合うコツは、シンプルです。
1. 「あそこに行きたいわ」と思う。
2. 「あそこで何がしたいか」を明確にする。
3. そのために最短の交通手段を詳しい人に教えてもらう。
まわりに詳しい人がいないなら、ネットでやり方を探す。
4. とりあえず、はじめる。
5. 必要なことをやるための方法だけを、
ひとつずつググりながら、焦らず慣れる。
ここ数年のテクノロジーの進化は、
正直ものすごすぎて、
ちょっと油断すると、
すぐに「はい?」となってしまいます。
しかし、テクノロジーごときに気合い負けしてはいけません。
コロナによる自粛で家に引き籠もり、
そのありがたさが身に染みる昨今。
若者のスピードにかなうわけもありませんが、
できることから1歩ずつ、
がんばって学んで行こうではありませんか!
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