仮死状態の筋肉をたたき起こす
ボイトレというと「ストレッチをさせられる」というイメージがある人が、
多いのではないでしょうか?
トレーナーさんによっては、毎回トレーニングの半分近い時間を
ストレッチにつかう方もいるとか。
まあ、短いレッスン時間を、
そこまでストレッチに割く必要があるかどうかはともかくとして、
ストレッチすることが発声にとって有益であるということに、
異論を唱える人はいないでしょう。
では、なぜ、ストレッチが重要なのでしょう?
それはずばり、全身を活性化して、カラダの細部と繋がるためです。
人間のカラダにはひとつとして、不要な部品はありません。
足の裏がカラダのバランスを取り、地面を踏みしめ、
内転筋から骨盤底筋群、腹筋群、そして、上体の内部の筋肉群すべてに、
エネルギーが駆け巡り、
呼吸筋が柔軟に、ダイナミックに伸縮し、
声帯から頭部の筋肉が繊細に、自由にパフォーマンスし・・・
顔の表情も、手や指の表情も、そのすべてが表現の一部となる。
パフォーマンスとは「筋肉が動くこと」なのです。
もっといえば、「筋肉が動くこと」は、生きることそのもの。
筋肉を柔軟にすることは、
ボーカリストのみならず、人間にとって、実に重要なことなのです。
ところが、現代人は、休眠させている筋肉があまりに多い。
歩かない。
走らない。
伸びない。
かがまない。
ジャンプしない。
背筋を伸ばさない。
しゃべらない。
笑わない。
歌わない。。。。
一日中、
背中と肩と腰を丸めて、
首をカメのように前に突き出し、
お腹をゆるめ、
口をへの字にし、
眉間に皺を寄せ、
浅い呼吸を繰り返しながら、
息も絶え絶えにPCに向かっていれば、
つかわれない筋肉が、どんどんこわばり、退化し、
痛んだり、無感覚になったりするのは当たり前です。
ストレッチをすると、そんな、仮死状態になった筋肉に気づくことができます。
「これはいかん!」と意識を向けるだけで、
筋肉はまた少しずつ、活動を再開しようとしてくれます。
カラダが柔らかい人は、ストレッチをすると気持ちがいいので、
自然にストレッチが習慣になりやすいもの。
反対に、カラダが固くて、ストレッチが必要な人ほど、
ストレッチを苦痛と感じるため、敬遠しがちで、
さらにカラダが固くなる、という悪循環に陥りやすいものです。
「昔は柔らかかったんですけどね」という人は、
1〜2週間真面目にがんばれば、すぐに効果を実感できるはずです。
「昔から固いんですよ」という人も、
学生時代は少なくとも、今よりはずっと柔らかかったはず。
手遅れになる前に、いや、多少手遅れだったとしても、がんばってみましょう。
あ、そこの、「オレは生まれつき固いんだ」と強固に言い張る方。
今の自分ほどカラダの固い赤ちゃんだったら、
お母さんのお腹から出てこられたはずがありません。
四の五の言わず、
1㎝でもいいから柔軟性を取り戻せるようにがんばりましょう。
耳が痛いなぁと思ったら、早速、今晩からでも、Let’s Stretchです!
(いやいや、この写真は柔らかすぎでしょ・・・)
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