オーディションは「試験」でも「試合」でもない!
いわゆる「オーディション」というものを受けたのは、人生で2回だけ。
どちらもものの見事に玉砕し、しばらくトラウマを引きずりました。
「どーせ、あたしなんか、へたくそだから、プロになれないんだ」
「どーせ、あたしはルックスが悪いから選ばれないんだ・・・」
オーディションに落ちたりすれば、誰だって自己評価が下がるもの。
そんなときは思いきり、自分のコンプレックスが刺激され、
自信を失い、ときには、なにもかもが嫌になったりします。
しかしです。
業界に長くいますとね、
というか、長いこと人間やってますとね、
オーディションというのは、試験や試合とは違う。
点数をつけて、勝敗を決めるものではないのだ、
ということがわかるようになります。
オーディションは、むしろお見合い。
相手がどんな人か見て、自分に合う、合わないを直感的に判断するもの。
どんなにハンサムで頭がよくって学歴も家柄も申し分なくって、
年収もたんまり稼いでいたって、
なんか違うなぁと感じたら、その先には進めません。
反対に、どう見てもルックスイマイチで、
世間的に見たら、ちょっとやめておいた方がいいような危険な人でも、
ズドンと心を射貫かれたら、もうどこまでも突き進んじゃう。
だから、オーディションに落ちたら、
「あぁ、相性悪かったのね」、
もしくは、「タイミングが今じゃなかったのね」、
くらいに割り切って、「次!」と切り替えるのが一番なのです。
私が生まれて初めて受けたオーディションのお話をしましょう。
友達に誘われて受けた、そのオーディションは、
ディズニーランド内で演奏するバンドを探すためのものでした。
今なら、ディズニーが求めそうなイメージはざっくりつかめていますから、
オーディションでどんな曲を演奏すべきか、
どんな衣装で、どんな声で歌ったらいいか、手に取るようにわかります。
おそらく、自分には向いていないと、最初から敬遠したでしょう。
しかし当時は、「オーディションは試験だ」くらいに思ってますから、
とにかく、自分が得意な曲を徹底的に練習して、
必死にオーディションに臨んだわけです。
歌ったのはR&Bをロック調にアレンジした曲。
途中、激しく盛り上がったります。
あんな曲、あんな歌、ディズニーランドで演奏されていたら、
私なら、眉をしかめます。
こどもなら、泣き出すか、よくても、耳をふさいで通り過ぎるでしょう。
おわかりですね。
オーディションを受けるなら、
相手がどんな人を探しているのか、
その人になにを求めているかを、きちんと把握すること。
そして、落ちたら落ちたで、さくっと切り替えて、
次へ進むこと。
自分に合う、相性のいい人は必ずいるものです。
めげずに、出会いの機会をたくさんつくることです。
もちろん、お見合いでも、オーディションでも、
自分を最高に魅力的に見せる努力は怠ってはダメですよ。
関連記事
-
-
ゼロ地点に戻れる曲は あるか?
KIMICOKOライブ以来、不定期ながら朝練を続けています。 最近のお気に入りは …
-
-
人は本質にしか心を動かされない。
今日は某飲料メーカーの社長さん、某業界No. 1のキャリアウーマン、複数のビュー …
-
-
キラキラ✨してなんぼ。
最近あんまり聞かなくなりましたが、少し前まで、 SNSで自分の毎日の生活が充実し …
-
-
『The ワークショップ Show』という挑戦
ヴォイス&ヴォーカルトレーナーとして、著者としての記事はB面、 ヴォーカリスト、 …
-
-
アチチュードが、結果をつくる。
なにから始めたらいいかわからないなら、 憧れの人がやっていることを観察して、マネ …
-
-
才能ってなんだ?
こどもの頃から、カラダをつかって表現したり、 スポーツで才能を発揮したりしている …
-
-
音楽が人と人とを繋ぐのだ
コロナ(COVID-19)に翻弄されていた3年間は、時間の感覚が分断され、人と人 …
-
-
「生みの苦しみ」
作品をつくり出すことは、非常に苦しい作業です。 例え …
-
-
音楽家として認められるために大切なこと
昨日は大学の卒業ライブでした。 終了後、旅立つ若者たちに、 「今後活動していくた …
-
-
地球の裏側まで、掘って掘って掘りまくる。
「チャンスをつかむこと」や「物事が好転すること」をたとえて、 「扉が開く」と言う …
- PREV
- カバー曲の歌唱にオリジナリティをプラスする3つの方法
- NEXT
- やっぱ、近道はないのよね