大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

音楽が人と人とを繋ぐのだ

      2025/04/09

コロナ(COVID-19)に翻弄されていた3年間は、時間の感覚が分断され、人と人との繋がりが分断され、私たちの人生そのものが分断されたかのような時間でした。
やがて、コロナが落ち着いて、世の中が通常運転に戻っても、分断された感覚や、人と人との心の間に生まれた溝のようなものは、簡単には修復できなくて。
かつての勢いや行動する勇気を取り戻すのに、1年〜2年ほどの時間を要したという人も、私を含め、少なくはないでしょう。

一昨日、MTLで学んだ仲間たちを対象に開催している、パフォーマンスを学ぶワークショップ、MTL Performer’s Lab.の第3回でした。

第1回目の開催は昨年10月。

コロナからの、長期に渡る執筆&動画編集で満身創痍だった私。
それでも、「なにかはじめなくちゃ!」とばかり、残されたエネルギーを振り絞って企画した講座は、案の上の不備だらけ。
各方面から指摘を受け、泣く泣く中止にし、すっかり憔悴しきっていた時のこと。

せっかくスタジオを確保したのだから、まぼろしの講座の最終日にやるはずだったパフォーマンス中心のワークショップを、MTLの仲間たち向けに、実験的にやってみようと思い立ちました。

かつて、人前で歌うことなんて想像もしていなかった人たちが、MTLでの時間を通じて、セッションに参加し、ライブを主催し、レコーディングをこなし…。
そんな素敵な人たちが、お互いのパフォーマンスと真剣に向き合うことで、たくさんの刺激と学びを得る。
参加者にとってはもちろん、私自身にも、勇気とエネルギーを育んでくれる素晴らしい場所となりました。

次回は7月。
また、新たなパフォーマンスが生まれることを楽しみにしています。

 - ある日のレッスンから, 今日のレッスンから, 夢を叶える

  関連記事

時代が変わって、「歌が好き」という人たちの思いは、 どれだけ変わったのだろう。

「困ったことがあったら本屋へ行け。 自分が困っていることは、他の人も同じように困 …

「バンドやりたい!」を叶える5つのチャレンジ

「バンド、やりたい!」 そう思ってはいても、なかなか、一歩を踏み出せない。 &n …

ゴールを鮮明に描く。

「がんばっているのに、どうも成果があがらない」、 「なんかうまくいかない」という …

デビューを夢見る若者は「白馬の王子さまシンドローム」?

白馬の王子さま。   苦しい人生を一転させてくれる、素敵な男性の代名詞 …

Keep on Dreaming!〜夢を叶える決意

エアロスミスのヴォーカリスト、 スティーヴンタイラーがステージでこう叫びました。 …

歌と「向いてない」とクソまずいケーキ

「歌がうまくなりたいんですけど、なにをしたらいいですか?」 と質問されると、反射 …

「たった5分」に情熱を傾けるのは不毛ですか?

高校時代のお話です。 文化祭前に来る日も来る日も練習に明け暮れる私に、 同級生の …

「で?私、何したらいいんですか?」

「初回はカウンセリングをします」と言うと、 いわゆる「体験レッスン」をご希望の方 …

そして、戦いは続くのだ。

最近、ブログを読んでくださっているというさまざまな方とお話するたびに、 「あぁ、 …

「マネをする」という選択も、自分のオリジナリティの一部なんだ。

人に習うと、自分のスタイルが確立できないとか、 人のマネをすると、オリジナリティ …