大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

「クリエイトすること」そのものに愛情を持てるか。

   

最近、わけあって、
Youtubeをあれこれサーフィンする機会が増えました。

今さら?なわけですが、
まぁ、誰にでも「適正時期」というのはあるものです。

そうなると、根がオタクなもので、
「コンテンツが面白い!」という見方じゃなく、

なんでこの人は人気があるのかとか、
どこが他と違うのかとか、
初期はどんな風につくってて、
なにが理由でブレイクしたんだろうとか、

Youtuberというわけでもないのに、
ついついクリエイター目線で、
掘り進んでしまいます。

もっとも興味深いのは、
つくり手の試行錯誤の軌跡をたどること。

映像や音声やプロットなどに、
さまざまなくふうがこらされて、
どんどん、洗練されていくのがわかるのです。

コンテンツ・クリエイターとして、
クオリティをあげ、
より届くくふうを重ねていくことで、
人気を獲得していくというのは、
冥利に尽きるでしょう。

そして、人気が出ることで、
ますますコンテンツが洗練されていく。

うーん。どんな世界でも、理想です。


反対に、そういう方向に行っちゃったんだ−、

という人もたくさん見受けられます。

弾き語り映像を真面目にコツコツアップしていたのに、
他の人のYoutube批判や、
ワイドショーみたいなコンテンツばかりになっちゃった人、

「私は●●のプロです!」と言っていたのに、
いきなり自分のブランドから、興味の対象から、
なにもかもをすべてがらりと変えちゃった人、

どかんとブレイクしたことで、
映像のつくりがどんどん雑になった人や、
バッシングの対象になってしまった人、

わざと(?)炎上させちゃっている人、

いわゆるサムネイルやタグのつけ方といった
「Youtube戦略」みたいなので成功している人や、

「とにかくアップの頻度を上げる」という、
なかなかマネのできないことをやっている人、

話題性重視で、
下世話なネタや劣悪な映像を流している人・・・などなど。

数字を取りたくて、
あの手この手をつかうのは、
テレビの時代から同じです。

いつの時代にも、
求める人がいるから、送る人がいる。

Youtubeの数字が伸びていると、
エセ●●も、
なんちゃって▲▲も、
それなりに箔がついて、
すごい人に見えちゃたりする。

メディアが変わっても、
メディアというものの本質は変わらないんだな、と、
なんだか妙に関心します。

しかしね。

どんなコンテンツであれ、
最後に残っていくのは、
「本質的な価値」のあるもの。

つくり手がこだわって、
本気で仕掛けて、
時間をかけて育てていくもの。

愛されているコンテンツクリエイターたちは、
やっぱり、
クリエイトすることそのものに、
こだわりと愛着がある人たちです。

いや、少なくとも私にはそう見えるし、
そうであって欲しい。

「なんつーオタッキーなYoutubeサーフィン・・・」
とあきれられそうですが、
なんでも、勉強です。

 

◆【ヴォイトレマガジン『声出していこうっ!me.』】
ほぼ週1回、ブログ記事から、1歩進んだディープな話題をお届けしているメルマガです。無料登録はこちらから。バックナンバーも読めます。

 - A面Blog, B面Blog, Life

  関連記事

出会いの数だけ別れがある

音楽はたくさんの出会いをくれます。 音楽はひとりではできないから。 一緒に演奏す …

才能ってなんだ?

こどもの頃から、カラダをつかって表現したり、 スポーツで才能を発揮したりしている …

落ちるときにはとことん落ちる

身も心も、奈落の底まで落ちるような感覚を経験したことのないという人は、 世の中に …

人間がカラダをつかってするとことは、 「なんでもおんなじ」。

「パキンっ!って音をとらえるのに大切なのは、 チカラじゃなくて、タイミングなんで …

「持っているもの」に焦点を当てる。

自分の嫌いなところ、ダメなところを並べはじめたら、 誰だって、たくさん出てきます …

「育てる」んじゃない。「育つ」んだ。

「あいつは俺の弟子だったから。あいつを育てたのは俺だよ。」 有名人や、一流の人た …

前途洋々な若者に思わずアドバイスしてしまう5つのこと

時間は年齢とともに加速する。   噂には聞いていたけど、 そして、20 …

そんなこと、 何年やってても、絶対にうまくなりません。

プレイヤー目指して、 日夜がんばっていたにもかかわらず、 てんで上達しなかった自 …

自分自身を「スポットライトのど真ん中」に連れて行く。

スポットライトって、すごいなぁと、 ヴォイトレに来るアーティストたちの、 コンサ …

生(リアル)な音、ください。

溝が浅くなるまで、繰り返し聞いたレコード。 ぼろっぼろになるまで、使い込んだ歌詞 …