うまくなる人。ダメな人。
「歌は、誰だってうまくなる。」
20年にわたるヴォーカル・トレーニングを通じて確信した、
MTLメソッドの基礎となる考え方です。
この前提がないと、
トレーニングは前に進みません。
うまくなる人は、心が素直で、
いい意味で「暗示にかかりやすい人」。
「素直じゃない人はダメなんです」。
これは私の出版の師匠が折に触れ言うことばです。
「絶対うまくなるよ」と言えば、
あぁ、そうなんだ。
がんばれば、私もうまくなるんだ。
・・・と信じられる。
「だから、これとこれをやってみて」と言えば、
できるようになるまで、
真っ直ぐ、ひたむきに、練習をする。
そんな心身の持久力がある。
わからないこと、できないことを、
自分なりに研究し、
自分なりの解釈を加え、
突き進んでいく知力と勇気がある。
こういう人は確実にうまくなります。
一方で、こちらがどんなにヒントを出しても、
上達できない人というのが、一定の割合で存在します。
個人的には、そのたびに、
謙虚な気持ちでメソッドの見直しをしているわけですが、
結果の出せない人というのは、
人間的に、似かよった傾向があると感じています。
筆頭は、やはり、「素直じゃない人」。
こちらの「あなたにもできる」が信じられない。
だから、ちょっとした困難にぶち当たるたびに、
「やっぱりダメなんだ」「どうせ無理なんだ」という、
いわば「逃げ道」を用意してしまうのです。
「できる」が信じられないから、続けられない。
だから「できない」。
レッスンのたびに、
練習ができなかった言い訳と、
「がんばったけど、できなかった」という説明が続きます。
自己評価が低すぎる、
承認欲求が高すぎる、
依存心が強すぎる、
そして、知的に怠惰。
これでは結果は出せません。
どんなことも一緒ですね。
精神論でトレーニングを語るのは趣味ではありませんし、
人間教育はボイストレーナーの仕事ではありません。
しかし、
思うように行かないことが続いたら、
まずは、
自分との向き合い方、
日々の心の在り方に目を向けてみる。
最後に試されるのは人間力です。
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