「軸の弱さ」をなんとかする。~Singer’s Tips #13~
高い声を出すとき、どうしても上を向いてしまう。
大きな声を出す時は、なぜかクビが前に出てしまう。
踊りながら歌うと上半身がガチガチになるし、
高揚するとピッチが全然あわなくなる。
シャウトすれば、苦しそうな声になり、
楽器を弾いていると、口元がマイクからずれてしまう。。。
これらはすべて、
「軸の弱さ」からくる問題です。
スポーツ経験のある人なら、
軸の大切さは説明しなくてもわかるでしょう。
ぶれない軸があるから、
リラックスした状態で、
スターティング・ポジションに立てる。
必要な筋肉だけが、柔軟に、
最大の力を発揮してくれる。
バットを振ろうと思った瞬間に、
クビに力が入れば、
カラダはうまくひねれません。
打点もぶれるでしょう。
パワーも落ちるでしょう。
最悪、ケガをすることも考えられます。
格闘家は、どれだけ闘志を前面に出しても、
カラダが固まることはありません。
固まればパフォーマンスが下がります。
スタンスがぶれれば、エネルギーは分散します。
発声は運動。
歌はスポーツ。
最大限の力を発揮できるカラダのコンディションは、
アスリートとおなじです。
どんな思いも、どんな芸術も、
表現するすべがなければ、
ただの夢想です。
身体能力、技術力の追いつくことしか、
表現できないのがシンガー。プレイヤー。
「ノド」という部品だけで、
歌が歌えるわけではありません。
ヴォーカリストは、
アスリートとおなじくらい、
身体能力が問われるものなんです。
修行ですね。
◆一生に一度、集中的に学ぶだけで、”自分で自分に教えること”を可能にするMTL 12。毎週日曜日10時〜Youtubeにて公開中。
◆毎週月曜発行中!声に関するマニアックな情報やインサイドストーリーをお届けする無料メルマガ『声出していこうっ』。バックナンバーも読めます。
関連記事
-
-
恋するように、バンドする。
棚卸し週間にて、 これまでにやってきたバンドを ひとつひとつ思い出してみました。 …
-
-
ステレオタイプ!!
買い物先でショップの店員さんに話しかけられることが苦手です。 理由はいろいろある …
-
-
「準備OK」な自分を育てる
欲しいものがなんだかわからなければ、 どこに向かって手を伸ばせばいいのか、わかり …
-
-
歌の上達に大切な3つの力
大好きな曲と出会う。 歌ってみたくて仕方がなくなる。 毎日聴く。何度も聴く。 そ …
-
-
まず、やってみる。
何もかもがものすごくうまく行っているように見える人って、 うまく行っていることの …
-
-
若さのエネルギーなんて、誰だって持ってるし、誰だって失う。
あれは中学1年の頃。 美術の時間になると、 テストの成績の1位〜3位を、 常に争 …
-
-
ちゃんと鳴らす~Singer’s Tips #33~
「ちゃんと鳴らす」というタイトルの記事は、 これまでも何度かアップしてきました。 …
-
-
「誉めて!かまって!」症候群
誰かにかまわれたい、 誉められたい、 認められたいという欲求は、 人間である以上 …
-
-
「歌いたいっ!」が胸を叩くから。
トレーナーをはじめて、 ずっと大切にしてきたことは、 「昔の自分」のまま感じて、 …
-
-
批評家目線を捨てる
「Aさんって、うまいんですか?」 生徒の口からは、いわゆる本格派といわれる歌手で …
- PREV
- 歌詞の理解を深める~Singer's Tips #12~
- NEXT
- 走りながら学ぶ。
