自分がヘタに聞こえるのは、上達してきた証拠
週1回90分レッスンに通いながら、日々コツコツと自主トレもできる人なら、
およそ1ヶ月半、6回のレッスンで確実に結果が出ます。
それも、周囲の人がびっくりするほどのレベルで上達するのです。
MTLをスタートして16年。嘘偽りのないデータです。
期間と上達を約束できること、そして確実にその約束を果たすこと。
それこそが、私のレッスンが、クチコミで業界の方たちに広まった理由だと考えています。
ところが、シンガーたちは、この1ヶ月半を経て、自分のダメさ、ヘタさにどんどん気づくようになります。
いえいえ、私がこき下ろしたりするわけではありません。むしろ反対。
シンガーたちが、自分の強みを見出せるよう、その魅力をますます研ぎ澄ませるよう、とにかく徹底的に自己肯定感が上がることばを投げ掛け続けます。
本人たちだって、もちろん、上達しているという実感はある。
しかし、上達するということは、先日の記事でお話した解像度がどんどん上がるということ。
やがて、受け取る情報の解像度に、自分自身のアウトプット力が追いつかないという状態に陥ります。
解像度があがっているから、自分へのフィードバックもますますシビアになるのです。
これが、どんどん上達する人に起きることです。
だから、「やればやるほどヘタになってる気がする」「どんどんわかんなくなる」なんて、ことになるわけです。
大丈夫。
アハ体験を繰り返して、解像度に、アウトプットの精度がちょっとずつ追いつく。
すると、また解像度が上がる。
この、イタチごっここそが、上達の秘訣です。
表現したいことに表現力が追いつかない。
だから、一生進化し続けられるんです。
努力すれば報われる?そうじゃないだろ。報われるまで努力するんだ。(リオネル・メッシ)
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