ロックはエネルギー!
先日のロック・セミナーで、
「ロックはエネルギーだ」というお話を、
繰り返し、しました。
うまいとか、ヘタとか、
いい声だとか、だみ声だとか、
実はもう、どうでもよくって、
要は、エネルギーが出てるか、出てないか。
自分自身のエネルギー量を、
全部音、声にして表現できてるか、できてないか。
ロックって、そういうことだと思うわけです。
じゃ、エネルギーってどうやって出したらいいかって、
これはもう、
気力、体力、そして、集中力に尽きます。
そもそも、自分の中にないものは表現できません。
心に力があるか。
そして、その心の中からほとばしるエネルギーを、
音にできるだけの体力、筋力があるか。
すべてを、音を出す、その瞬間に凝縮されられるような、
集中力、テクニックがあるか。
サウンドのエネルギーは、
この3つの力にかかっていると考えています。
音楽をはじめて間もない頃は、
まぁ、若いこともあって、
でかい音出したいっ!
ロックやりたいっ!
っていう強烈なエネルギーが宿っています。
ところが、身体能力が追いつかない。
例えば、どんなにエネルギーがあっても、
それを表現する「声」、
「声」を生み出す発声器官が充実していなかったら、
まともな「音」にならないわけです。
心身の条件がそろい、
一瞬のタイミングで、爆発的な力を生み出せるだけの、
集中力、テクニックが身について、
初めて、自分自身のエネルギーすべてを、
「音」に変えることができる。
歌の修行って、そのバランスを整えていくことなのですね。
そして、よき歌を歌いつづけるためには、
この3つをバランスよく、保ち続けること。
年齢を重ねて、
肉体が衰えても、
心に溢れるほどの力があれば、
新しい表現方法を見出すでしょう。
たとえ、パッションや欲望が
若いときほど強烈でなかったとしても、
すべての力を一点に集中させるすべを知っていれば、
爆発的なエネルギーを生み出すことは可能です。
一生ロックしたいから。
気力、体力、集中力。
一生が修行です。

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